こんなん行ってきました。
に久々のお目文字のためと、「世にも怪奇な物語」をスクリーンで観たかった、ので。
しかし、「瞬き針責め」とは何とも特殊世界的な言い方ですが、あ、これネタバレにもなりますが、ジャッロ=人殺しサスペンス作品とは、こんなアイディアありき、というか、これを思いついちゃったからそれをやりたくって映画撮ってるんですね。
ン十年前に観た時は、なんとなしにジャケを見て新宿ツタヤで借りたので、見事にダリオの術中にハマりましたが、こんなエンディングでしたっけね。
ちょっとダイハード的なのでさもありなんと、特に印象に留めなかったのかもしれませんが、画もキレイで大変結構でした。シネコンの3列しかない小劇場も、お家にこんなん欲しーなーと思ってしまいました。
夜な夜な好きもの連を集めて、爆音上映と駄話で夜を明かすなんて夢ですな。
そういえば、ホラー秘宝まつりの少し前にこれも観ました。
んでも、1977年ですから2年前のアルジェントのエポックメイキング作、Profondo Rosso風の演出が見て取れてん〜、なんだかなー。ゴブリン風のリブラの音楽もダサいし、ガキンチョは可愛くないし、話も昔の「悪魔の手ざわり」に出てくるようでなんだかなー。マリオバーヴァの遺作だそうですが、んなこと言われてもなー。
あ、この人「シャドー」の「ぼくが殺したのよー」の人じゃん!あ、この殺され方ってそれじゃん!ダリアの最後はもろそれそれ!何だよ、そっからもパクってんのかよと思ったら、アルジェントのシャドーは1982年。
?アルジェントから先達へのオマージュなんですかね。
バーヴァの思いつきをちゃんと傑作にして残すと言う。
話しをまつりに戻しましょう。
同日に観たのは「世にも怪奇な物語」。こちらはもっと広い劇場で。
チラシには4Kレストアとあったけど画質はそれなりでしたが、ちょっと驚きの発見がございました。
それは何かというと、「影を殺した男」のアランドロン、の「声」。
映画館の音響って今やいろんな技術が投入されているとは思いますが、ご家庭のオーディオと決定的に違うのが、その特性。
ご家庭オーディオでは、言ってみれば「音はそこでイイ音で鳴っていてほしい」。
しかし映画館では会場一杯に音を届けるのがそのお仕事。そう、いわゆるP.A.ちゅうヤツですな。
皆さんお感じになったことがあるでしょうが、映画館やコンサートの音って、『ゴン!』とカタマリが出てくるような音ですよね。
おそらく音を遠くに届けるためのアンプやスピーカーの特性によるものだと思いますが、何がびっくりしたかというと、ドロンの声が、このカタマリのような音響に見事にマッチしているという事!
つまり、あの声質、音程、ちょっとジャリジャリいう感じ(これ結構なポイント)が、映画館の音響にどハマりするという、まさに天賦の映画スターの声なんですねー。あービックリした。
今作も、お馴染みミスター破滅型、感情的なセリフが殆どでしたので、もうビンビンにドロン声を浴びまくって、はぁ〜と仕切りに感心してしまいました。考えてみれば、ドロンの映画を劇場で見るのは初めて。
日本ではもうウン十年映画館で公開されたドロン作品はもちろんドロンのオリジナル音声でしょうから、人々を惹きつけてやまない魅力のひとつがあの声だと言ってもイイでしょう。
21世紀も20年以上経った今、あらためて観る楽しみって、こういう素晴らしさや凄さを再認識することですね。
上映後のトークショーでもこれ位気の利いたこと言えませんかね?
愚にもつかない裏話とかされても、もうそんなんで喜ぶアホではないわ!お腹も空いちゃって、次の「針責め」まで時間があるのでさっさと退席して吉野家でも行こっと。
思えば一年ちょい前に同じシネコンでテオレマ観て以来、吉野家も約一年ぶり。牛丼がやたらと美味しかったので冷酒も2本飲んじゃいました。
テオレマといえば「悪魔の首飾り」のテレンススタンプ!
飲んだくれ&死霊に取り憑かれて青白くなってる死にかけの落目役者。やっぱりすごい役者さんですね。
フェリーニの悪夢の様なあの光景をバッチリ堪能できて大変満足でございます。
ジェーンフォンダの馬話は眠くなっちゃいました。
その数日前には、同じまつりのラインナップにあったこれも観ました。
アンソニーホプキンスの「マジック」。
う〜む。旧作ばかりですが、このところ映画館で映画を観る楽しみを再発見している様な。
何故かといえば、家庭用DVDやblu-rayとは別物なんだなとか、それらソフト群が玉石混合で何とかならんか!といった思いが噴出しまくりなのです。
実は今回のブログは途中からダリオアルジェント話に脱線して戻れなくなっちゃいまして、かなり書き進めたんですが、途中でバッサリ切って次回に回すことにしました。
前回も書きましたが、そのソフト群のお話になる予定です。
お楽しみに。
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