太腿美女

先日、ダイアモンド砥石で包丁研いだら...って記述をしましたが、切れ味抜群になったついでに、amazonで安かったのでこんなブルーレイを買って観ました。
『唇からナイフ(1966)』

麗しのモニカヴィッティ主演作。映画としてははっきり言って駄作で、テレンススタンプにダークボガードの無駄遣いなのですが、何で大枚1000円もはたいて買った甲斐があったかといえば、それはモニカヴィッティだからですのよ。
「唇からナイフ」ならぬ『太ももからレーザービーム』にやられてしまいましたのをお解りか?

で、テレンススタンプといえばこれでしょ?

我が生涯ベスト3に入る作品です。

0:45のシルヴァーナマンガーノの表情!
この瞬間が、こそ、人間やってて宇宙の向こう側の真理とつながっていることが垣間見えた刹那なのか?という絶対命題をしょって生きてるってことに気づいちゃったんだからしゃああんめい!
という映画です。

観るたびに、「あっ!」というひとコマを新たに発見するという稀有な映画です。
何故でしょね?
それはあっしら宇宙の向こう側とつながってるとうすうす感じているからです。
感じていた人はね。
ぜひお試しあれ。
そして音楽はモリコーネなのです。

そしてダークボガードといえばまずこちら。
くぁー、あのラストシーンね。胸がかきむしられるぞな!

してこちら、

ダメダメ!0:15で再生止めてください‼
後は察して!しっかり映画本編観てください。
夏から秋に変わるこの季節だからこそ観てシビれるかも。
では、夏の映画TOP3に入るこの作品の意味をいつか解説いたしましょうか?

私、この映画の影響で、バーンスタイン指揮ニューヨークフィルのマーラー第5番アナログオリジナルをDiscogsで見つけて発注するも、コロナの影響か半年たっても我が家にやって来ません。
仕方ないので、バーンスタインの80年代マーラーチクルスレーザーディスクBOX欲しさに、オペラやらなんやらたくさんとセットになったレーザーディスク詰め合わせをヤフオクで落としたりしているわけで、夜な夜なもっぱら観るのは5番のアダージェットと9番のアダージョばっかり。
あ、9番アダージョの映画はまた別の機会にね。
会社に行けば行ったで、昼休みにわざわざ窓際に座って背もたれ倒して、マーラー交響曲第5番のアダージェットを聴きながらまばゆい昼間の日差しの中でお昼寝するという、至高のパワーナップを実践しておりますの。
昼休み明けの13時からは、中年男がタジオのごとき美少年に生まれ変わったかの様な気持ちにほんの僅かなれるので、皆さんもぜひ明日からやってみましょう!
髪染めのインキを額から垂らさなくとも、ダークボガード扮する主人公が何と繋がろうとしていたか、そのチモチが痛い程解りますよ。

さてさて話はモニカヴィッティに戻りますが、「唇にナイフ」の元ネタというか、あのテイストはこっから持ってきてるのかなーというのがこちら。

わずか1年差でこちらの方が古いのですがどうなんでしょね。「唇」のダークボガードの銀髪は、どう見てもこちらのマルチェロチェロチェロヤンニの金髪短髪から持ってきてるでしょ?
また今度観なおしてみましょか。ウルスラアンドレスですしね。
ちなみに、コミカルだけど抜群の技量無しではとても唄えないテーマ曲を唄っているのは、ミーナです。

で、モニカヴィッティといえばアントニオーニの「愛の不毛」ヒロインな訳ですが、そのあの感じがギュッと詰まったこんな動画も見つけました。

なんと、世界で一番好きな曲!というか、モリコーネ本にも「世界で最も優れたカンツォーネ(歌)」と書かれていたまさにその通りのミーナの「束の間に燃え尽きて(se telefonando)」ではありませんか!!

なるほど、この歌の内容には「愛の不毛」モニカヴィッティはぴったりかもしれませんなぁ。
「太陽は一人ぼっち」からのシーンでは、かのドロンであっても「愛の不毛」に取り憑かれたヒロインにはタジタジ。すごい女優さんですなぁ。そういえば、この映画「太陽は〜」のテーマ曲もミーナだし、80年代のミーナのPVには、モニカヴィッティが出演しているのもありますよね(スーパーで万引きオヤジを見つけるヤツ)。仲良しなのかな?

優れた歌や映画には、何かこう、その向こうに太い気のようなもので繋がっているテーマを感じてしまうものなのです。

では、こんな夜中なのに腹がへって仕方がないので坦々麺を食ってから寝ることにします。




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