You’re my midnight Queen その9


59買いましたよ。

前回は、王道ダンカンブラザーズにしたは良いが、どうもブリッジ側の”JB”がナチュラルな音じゃなぁーいというところまででしたね。
しかも、穴なしクロームのカヴァもアタックのニュアンスを邪魔してるんじゃないかしら?というイシューまで抱えてさぁどうしましょ?もちろん、このギターのピックアップをダンカンのどれにするかなんて時点では、比較のためYouTubeのデモ動画を見まくったのですが、中でもこの動画には惹かれましたねー。

このおとっつぁん上手すぎでしょ!
そしてイイ音!!Heritageって確かエミリーレムラーも使ってましたよね。
でも何でこの人、右手の人差し指中指薬指に白いマニキュア塗ってるんでしょ?
ギターのセンセもやってるようなので、何かフィンガーピッキングの解説でもやる際に重宝なんでしょうか?
動画は、前半がダンカンの59で後半が「セスラヴァー」モデル。
アナタはどっちがお好み?
ダンカン化プロジェクトの候補にはセスラヴァーも入っていたのですが、この動画では私は59に1票。
他の動画でネック側には”JAZZ”に決定していて、ブリッジ側は結構迷ったんですけどね、結局この度59に。
ではさらなる課題、穴なしクロームカヴァをやめるとなると、またあのダンカンロゴが出現してしまうのでさぁどうしたものか。そこでこんなものを見つけました。   

プラ製のブラックカヴァ。
2個入りでお買い得プライス。金属製じゃなきゃアタックのニュアンスもそうそう失われねえべと、購入前にはJAZZの上にプラ板乗っけて実験してみたりと、涙ぐましい努力を経て決定。L6S Deluxeなんかはカヴァ黒だしね、そう違和感ないっしょ。しかもご覧あれ、 

トップ写真の59にかぶせてみた図ですが、ツヤ消しの表面が光を鈍く反射していてまるでモノリスみたい!
サウンドハウスのレビューにもありましたが、フツーのダンカンが一気に謎のピックアップに見た目チェンジ。
キャーステキ!!
目出度、めで....と、そうは簡単にイジワル問屋がおろしてくれず、またもや試練が....

ブリッジポジションにスウィッチを倒してさぁ、予想通りの音でしょ?と弾いてみると、「チャリ〜ン」
「は?何ですか??」めちゃくちゃ細〜い音しか出ません。

ハンダ付けをやり直して(やり直すっつったって1芯シールドですからね)みても
「チャリ〜ン」
は同様。何じゃこりゃ?

明らかに低音域が出ていません。おそらく製品不良と思われますが、さてここで、いたって冷静に思案することが試練の真っ最中には肝要です。

|( ̄3 ̄)| シールドは短く切っちゃったし、返品の手続きも面倒だなぁ〜
|( ̄3 ̄)| ハムバッカーの一番基本的な構造のピックアップだろうから、内部配線のミスぐらいだとしたら原因を予測して付けかえるくらいは楽勝だにゃぁ〜
|( ̄3 ̄)| 低音域が削られているとすれば、⑴.片方のコイルのみからの出力(いわゆるコイルタップ)になっているか、⑵.2つのコイルが逆位相で接続されて(いわゆるフェイズアウト)しまっているかダニャ〜

ということで、こんなメジャーなブランドのド定番でもこんな事ってあるのかな?と、まずはピックアップをバラす前に抵抗値を測ってみると、これはスペック通りなので
⑴のコイルタップ状態ではないと。
で、テープをはがしてネジを抜いてバラしてみると、各ケーブルはどれも結線されていますな。ということは、
やはり⑵のフェイズアウト接続=2つのコイルが逆接続になっちゃってるんでしょう。

写真を撮っても59のケーブルはみんな真っ黒なので、言葉で説明しますからイマジネイションふくらましてください。
コイル1の片方のケーブルはシールドのホット側につながっています。もう1本のケーブルはおとなりのコイル2の片方のケーブルと結線されていて、コイル2のもう1本のケーブルは、ベースプレートを介してシールドのアース側に接続しています。
この、コイル1とつながるべきコイル2のケーブルが逆だと。つまり、コイル2のベースプレートに接続されているケーブルをハンダを溶かして取り外し、コイル1につなぐ。
そしてコイル1とつながっていたケーブルはベースプレートにはんだ付けする。
さぁどでしょとアンプに突っ込んだら見事解決。
ん〜素晴らし!
やっぱJBに比べると断然ナチュラルな音がしますね〜。
ではJAZZとのミックストーンもさぞや素晴らしっ!なのかとスウィッチをセンターポジにしてみると、
「チャリ〜ン」
ありゃ〜、今度はミックスがフェイズアウトになっちゃったじゃん!
要はするに、ネック側とブリッジ側のピックアップの位相が合わなくなっちゃったと。
だとすると、本来アース側であるアミアミシールドをホット側に接続して、中の芯線をアースに繋がなくっちゃいけないの?
そんな本末転倒なぞ許されないべとなった時にもオツムに現れる言葉があります。
“Do I feel lucky?”
おおそうだ!ネック側のJAZZは4芯シールドなのであった!

ん〜今度は図解にして見ましたけどドデショ?
さっきの話で言えば、黒と白がコイル1から出ているケーブルで、赤と緑がコイル2。
一番下の細いグレーがアース線ですね。
通常はこれと緑をつないでアースに落とします。
して赤と白は、2つのコイルの橋渡し(直列接続)ですから結線します。
そして最後の黒をホットに。これのホットとアースを逆にできればイイのであって、しかも「4芯シールド」は4芯(各コイルから2本づつ出ているケーブル)とは別に独立したアースケーブルがありますので、簡単に入れ替えられます。
つまり、黒をアースに、緑をホットにつなげば良いと。

これが緑と黒が入れ替わった現場写真ですが少々分かりづらいかも。
えっ?それよりハンダが汚いって?マスキングテープなんか使うなって?
まぁまぁ、そのうちキレイにしますよ気が向いたらね。おかげさまでネックとブリッジのフェイズアウトも解消して、素晴らしいミックストーンを奏でています。
やっぱハムバッカーはミックス使ってなんぼでしょ。
やれやれ、ピックアップ問題が一応落ち着いて今度こそ目出度と行きたいところで、これも思い出しました。  

トラスロッドカヴァのネジを1つなくしてしまって、ペグ用のネジで仮止めしてるんです。
そんなのどこでも売ってるっしょとタカをくくっていたのですが、Gibsonヴィンテイジさにあらず。脚の長いのだとロッドに当たっちゃったりね、特にウチの場合は。なのでこれもヴィンテイジ用リプレイスメントをオーダー。  

モントルーのものです。ウヒョッ、定価800円もするのね。 

こちらがオリジナルとの比較図。
手前の黒くなっちゃってるのがオリジナル。
新品は根元部がネジ切ってないので、カヴァの穴に入らず。
しかも金属製のカヴァですから、またもやドリルを持ち出す始末で穴拡張。規範の路線から外れるって苦労が絶えませんが、またコレも道かな楽しかなと。 

せっかくですから2個とも新品に変えて、ん〜イイ輝き。
さぁ、ピックアップ問題も一応片付いて(実はネック側の金属製エスカッションに入らなくてヤスリでひたすら削りましたが)、残るは中音域の膨らみですが、レスポールとFender系の間と言ってはちょっとニュアンスが違いますが、とりあえずこれはこれで行きましょ、何かアイディアを思い付いたらまた報告します。
では、ちょっとイメチェンのお姿をどうぞ。

ねーっ?なかなかイイっしょ?
ビューティフォ!
えっ?ソファの背のクッションが崩れてるって?
ソファカヴァに毛玉が出てるって?
もう勘弁して下さい。これもその内なんとかします。
ピックアップも謎度出てますねー。ネックジョイントの秘密を語らなければ、『この音はこのピックアップに秘密があるんじゃ?』とか言われそうですね。案外世の中の勘違いってそんなものかもしれませんね。実はあと1つ肝心な仕上げがあるのですが、コレは現在模索中なのでとりあえず一段落。あー良かったと思ったら.... 

何ですかーこのネジは!59をバラした時のネジを1本しか戻してなかったんですねー。アホですねー。ま、次の弦交換の時に戻してあげましょう。
ではまた。

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