BLUE MOLDED マロリーちゃん

え〜と、実は先日まで入院していました。

もうすっかり良くなって飲酒もしているのですが、盲腸の親戚の様な事態に陥りまして、呑まず喰わずの苦行を行う事約10日。
都合2週間近くの入院生活でございました。

お食事が許された日にいただけたのは、まさに液状のもののみでしたが、

常温のミルクがあんなに美味しいとは思わなかったなぁ。


その後重湯から1日ごとにお米の粒がハッキリして行くに連れ、おかずのヴァラエティも増して行くのですが、いくら形を成して来たと言っても、「鯛味噌」の平チューブをチュルチュル入れようが、鶏肉団子のトマトスープをスルスル流し込もうが、恐るべき重湯お粥軍団は、どんな濃い味のものをも只只薄めてしまって、決っして『味付き』には相成らぬという、まさに『白いブラックホール』! あれにはまさに閉口でございました全部喰ったけど。

入院前に自宅でガバショとその辺に転がっている本をトートバッグに詰め込みベッドのお供といたしました。
まぁ、おかげで重くて読み辛かったこちらも、結構読み進める事が出来ました。



しかし、これだけの値段を摂りながら、この訳はネエよなぁ。

翻訳の人が悪いっていうより、『訳せば良いってモンじゃない』という、この手のムック?ヴィジュアルブック??にありがちな、綿々と続いている悪い傾向です。

そりゃ〜アメリカ人独特の文章表現なんてものは雑誌でもお目にかかることは多いですが、大事な事は、電気回路の知識がなければなんて事ではなく、せめてヴィンテイジの(今回は)アンプを買うたびにその魅力と不思議に対峙してしまうという経験がなければ、元の文章ごとに込められている『何を言いたいのか』や『魅力、不思議』についての言及がぼやけてしまうということ。

それが読みたくって大枚はたいてるのにね。

あれっ?そういえばこの手の本には、その方面に明るいという『監修者』なる人のクレジットが必ずありますが、そういう人は一体何をしてるんでしょうね?

それとも誤字脱字の指摘位しかやらせてもらえないのでしょうか? なら『ポッド』はねぇべに。

そんな中、これは!というもののひとつに『オレンジドロップ』についての項目があり、なるほどね〜、再生産ではないオリジナルも手に入りやすいコンデンサーゆえ、ギターでもアンプでもイジる入り口で結構手にするコンポーネント(部品でいいのにね)のひとつ。
しかし便利だけどやっぱり向いてないのね、ホイホイと病床にてiphoneで検索&オーダー、後に届いたのがこちらでございます。



マロリーブランド、MOLDED BLUE CAPACITOR。

50年代は黄色いASTRONブランドが主だったFENDER AMPのコンデンサーが、60年代前半にはこのBLUE MALLORYに取って代わるのですな。

やはりFENDER AMPにはこの足の長さがウレシイですね。
これをどれに付けるのかと言えば、我が家の'69年VIBRO CHAMPです。

先の大名鑑によれば、この時期('69)に付いているコンデンサーはやはりFENDER AMP黄金期=50's&EARLY 60'sに比ぶると、かなりイマイチなのだとか。

例えばこれ

オレンジならぬ、通称『チョコレートドロップ』。
これと、すぐ近くにあるセラミックの0.22uFをBLUE MOLDEDのマロリーちゃんに取り替えてみましょうと言うわけ。

さらに大名鑑では、このVIBRO CHAMPのボード上で使われている電解コンデンサー=白マロリーがまた困ったチャンだなんてありましたが、これはすでにSPRAGUEものに替えてあります。
しかし、かのエコープレックスではこの『白マロリー』がサウンドの鍵だなんてご意見もあったりと、いやはやなんとも。

とにもかくにも、BLUE MOLDEDマロリーちゃんを無事装着してみてどうなったかというと、
ひと言『弾く気になる音になった』。

んもー、「形から入る」って、弾かない言い訳にするのやめなさいよー!
ハイ、シュミマしぇん。
でも何か有機的なエッセンスが加わった様な素敵な音になりましたよ。
存在感がちょっぴり増したというか。

かのBUMBLE BEEで『やっぱこんなに違うのネン』と気付いてからは、コンデンサーの個性って、もはや都市伝説ではなく紛う事なき事実と認識して以来、やってみるべき行動項目にバッチリ組み込まれてしまっています。

黄色いASTRONはほとんど入手不可のようですが、アランブラッドリーのカーボン抵抗含め、今後もチョコチョコイジリ倒してみましょうか。
食物繊維は大切よ!


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