おっ!
あるじゃん、ってソールドアウトかー。
かなりお値打ちだったのねん。
こっちはケースキャンディ(新品納品時の付属品)すべて付いてますのミント状態!ってこれも当然ソールドアウト。
じっくり待って、よーく探せば見つかることもあるのねん。
まぁ、私の場合がそうだったのですが。
さて、お待たせのアンティグアストラトのつづきです。
上のようなサイトで、1977~1979のストラトを検索した際に最もアテンションするのが重量です。
海外なら「lbs.」いわゆるポンド表記がほとんどだと思うので、ググってkg換算してなるほどこいつは4kg超か、なんて具合。
70年代初期〜中期のストラトは3.5kg前後なのに比べて、77年あたりからは突如4kg超のものが登場するのは、ボディが軽いスワンプ(?)アッシュから重いアッシュに変更になったため。
なんで?
なんででしょね?
で、私の左アンティグアはデジマートの重量表記によると3.6kg。
79年なのに。
これまたどしてでしょね?
ボディが重くなると低音域がやたらと出たりします。これはいつぞや書きました、私が最初に手に入れたアンティグアストラト(右用メイプルネック)で経験済みです。
しかし、重いと同時にその硬さもあってか、ボディは鳴らなくなります。
ギターの音色とは、先ず、弦の振動をしっかりボディに伝える硬いネックとジョイントがあって、ボディが振動して(鳴って)弦振動にフィードバックされ、めでたく音色が決まる。
これありきです。
これがなければピックアップがどうのこうの言っても始まらないのは、私も実体験で学んだことですし、もういいかげん『ギターの音はピックアップで90%決まる』なんてのは、先の音色の決まり方がめでたくないギターしか存在しないディストピアかパラレルワールドで言うべきセリフであって、ピックアップで拾われる以前に「倍音」がどれだけ出ているかなんてのはすでに決まっているので、ピックアップをどうこうしても「倍音が増える」なんてことは起きたりしないのです。
アンプはそのあとの大事なお話です。なので、『ギターの音は〜』の後にすぐアンプなんてのも乱暴な話ですね。
話は戻って、何故に70年代後半にストラトのボディは重くなったのか?
ここはひとつ仮定の話として想いを巡らしてみましょう。
重くせざるを得ない要因とは?
ジョイントが変わった?誰かさんみたいに?
ジョイント方式は70年代前半から変わっていませんよね。
なんでこんな紙なんか貼っちゃってるんでしょ?
チェック表でしょうが、結局2の段にしかサインないし。
でも、構造は70年代前半と変わりなし。
ボディ側も同様ですね。
ジョイントプレートで隠れちゃってるこのアンティグアの美しいグラデーション、イイですねぇ。
あ、ちなみに私はこの「マイクロティルト(ネック角度調整器具)」機能は一切使いません。
つまり、こいつで角度をつけるためにイモネジをネック側に出してネックエンドを浮かせるなんてことをせずに、ネックポケットとネックはミッタリ密着させる主義です。
『このギター鳴るねぇ〜』なんて言うときには、ネック、ジョイント、ボディ、倍音のバランスがバッチリならいいのですが、それってネックが鳴ってるだけじゃね?という場合もあり得ます。
そうです、私は「シム」も反対派です。
ということで、ジョイントは変わらず。
では、ボディの重量が増しただけ?
そんなことしたら鳴りが悪くなるのになして?
そうせざるを得ないなにがしかが起こったとするならば、ボディを鳴らす役割の要因が変性したためか?
中学生でもピンとくるのは『ネック』?
ネックにボディを鳴らしきる力が無くなったためか?
弦振動にある程度びくともせず、そのヴァイブレイションをボディに送り込むネックにはその強靭な特性が求められる。
だから「ハードロックメイプル』なんてメーカー自ら呼んでいたハードメイプルが使われていた。
しかし、折からの大量生産にその潤沢な在庫も陰りを見せ、岩のように「ハード」な特性のクオリティを求めることが叶わなくなってしまったとしたら?
あの、仮定ですよ、オツムに一瞬のうちに走る。
でも、それこそ中学生の頃(まさに70年代後半)に読んだ記事のことを思い出しました。
『最近のフェンダーのメイプルネックはひどい』
おおそうだ。確かそんなことを言っていたのはあの奴さんだ。
家探ししてやっとこその文献を引っ張り出すことに成功。
1978年のSteve Rosenとかいう御仁によるインタヴュー。
あの頃何も知らない中坊は、奇妙な言い回しと次々出てくる専門用語に苦労しながら読み進めるも、いつか分かるようになるもんさだってボクちゃん成長真っ只中なんだもんと心に言い聞かせていましたが、こうして原文を取り寄せて比べてみると、専門用語はともかく、実にあやふやでいい加減な訳も多いのだなと。中坊何にも悪くなし。ホント、その初心、何も間違っていないのだよと囁きかけてあげたい気持ちになってしまうことしきり。
英文(原文)ではアンダーライン引いた"Now"がポイントですね。
上側の79年プレイヤーマガジンでは省かれていますが、このインタヴューも過去何度もいろんな形で採録されていますから、そのたびに翻訳も変わってくるのでしょうし、この記事の78年当時の発言『最近のフェンダーのメイプルネックはひどい』という翻訳は、別の雑誌か記事で読んで記憶にとどめていたことなのでしょう。
んな、メディア嫌いのロックスターが答えたインタヴューなんてあてになんの?
いやいや、少なくとも私や雑誌記者の誰よりも当時数々のストラトを手にし、弾いてきた人の発言ですからね。
ということは、やはり質の落ちたメイプルネックを補うために、ネックとボディとの強度を逆転させてネックを振動させて....
確かに、アンティグアマスタンコちゃんも69年ネックに取り換える前のオリジナルはメイプルワンピースネックだったけど、ボディは激重、低音は出るけど高音は出ず、といった具合だったなぁ。
だからMr.ブラックモアは、せめて硬いローズウッドで補強が効いてるローズ指板のネックにしたわけか....
思考の過程の仮定ですからね、あくまでも。
実はこういったネックに関してのことは、左アンティグアストラト購入直前にはすでにオツム内で一瞬にして考えていたことであり、もしてんで鳴らなかった場合は、ネックのリプレイスメントもありか、ボディは軽いみたいだから、と次のステップというか、カバーアップ策も一計を講じておりました。
ならば、ここ最近はやりで評判の良いWenge(ウェンゲ、ウェンジ)か?
この見た目で塗装しないというから、せめてヘッドだけは目止めで埋めてマッチングヘッドなんてのも面白いかな、なんちゃって。
素人でもいろいろ言って発注可能なのはここかなぁと。
どれどれ、Wengeはモダ〜ンコンストラクションのみ発注可なのね。
はいはい、手順通りに条件入力して、
317ドルか〜。
それにさらに送料でしょう?
しかも噂ではフレットと指板のエッジ処理はしてないとかいうし、あの横っちょに開いてるトラスロッドの穴もダサイしなぁ。
でもどんな音かは気になる。
先ずはアンティグアを手に入れてじっくりチェックしてから決めるか。
そしてじっくりチェックしてみるまでもなく、以前の記事に書いたように、試奏ルームで手渡された瞬間、そのボディの軽さと鳴りの良さにビックラこいて、『おし!やっぱ当たりだべ‼無理してでも買おう』と心に決めましたのさ。
そしてダメ押しに素人なりのネック触診。耳をネックに当て、指の背でネックを軽く叩き、その音程を、実はiphoneに録音してきた我が家の76年ストラトネックの音程と聴き比べたらこれが何とほぼ変わらず!
え?じゃ硬さ一緒なの??
んーどうなんでしょ?
例の「レフトオーヴァーパーツ」の可能性もありますね。
過去に左利き用にある程度こしらえておいたネックのストックを、これまた軽いボディ(これもレフトオーヴァー?)と組み上げた?
でも、70年代前半〜中期の様にヘッドのブレットがやたらと飛び出していないしね。
実はメイプルの質は変わってなかったりして.... でもまぁ、この左アンティグアストラトがめでたく当たりだったので、ネックダメ疑惑もどーでも良くなってしまったのが正直なところです。Wengeネックも蚊帳の外。
「男はやっぱりストラト〜」の第1回に登場しているサンバースト/ローズ指板は78年製で、もう手放してしまったのですが、あの個体も3.7kg位と軽量ではあったものの、76年に比べると音抜けが悪く、あれこそネックリプレイスで実験すればよかったかな、と今にしてみれば思ったりもします。
こちらはご覧の通り、左アンティグアストラトのネックをニギニギした図ですが、ご覧の位置ではグリップは"U"の字、
そしてこの辺に来ると"C"の字シェイプ。
これも今まで味わったことのない形状ですね。
といっても、70年代ストラトには個体によって様々なグリップ形状が存在するのも事実で、グリップの頂点が6弦側に少し寄っているものなんてのもありました。
この辺はどうやって決めてるのでしょうね?
ネックポケットに隙間が多いのもこの時期の特徴。
ネックエンドの両端が当たる部分はご覧の通り深くえぐられているのは、無駄な衝突を避け、難なくネックのセンター位置を決めるのに良しとしたのでしょうか?
そして、ネックの両サイド部の隙間が多いのも同様ですが、6弦側(今は1弦側)にはその隙間を埋めるように薄い板が貼り付けてあります。
これも以前どこかで見た覚えがあります。
しかしおかげもあって、「3点止め」のストラトにありがちな、ちょっとの衝撃でネックが左右に傾いてしまうなんて事もなく、びくともしません。
結果よければ全て良し。こちとら大量生産なんでぃ、ンなこたぁかまってられっか!ということでしょうか。
何か池波さんの作品に出てくる、盗賊の『急ぎばたらき』を思わせるような。
ネックリプレイスを考えていたときには当然、「4点止め」へ変更だよなと考えていましたが、思いの外ガッチリ止まっているので、
このプレートもそのまま。
こうして見ると、この3点止めの厚ぼったい佇まいもなかなか捨てがたいミリキがあります。
あまりいじり倒すのもはばかれますね。
通常とは逆の弧を描く"STRATOCASTER"の文字含め、70年代前半(Fenderのロゴだけ)とは異なるこのヘッドストックロゴもカッコイイっす。
今のところ行ったのは、5点スウィッチを3点に、コンデンサーの交換とハイパスコンデンサー追加位です。
おし、決めた!これ以上は何もせんぞ‼
んじゃ仕様の変更なしに、もっとポテンシャルを発揮させる方法って何かないのー?
とネットを彷徨ったら、こんなページを見つけました。
つまり、チューニングを合わせた状態で、ジョイントスクリューを1/4回転だけ緩め、その状態でまた正しくチューニングし、ジョイントスクリューを締め直す。
どれどれ、
うっほっ!
鳴りが!大変整いましたぞっ!!!
おそらく、弦6本による張力とジョイントスクリューによる圧力、2つの相当な力が重なる箇所ゆえ、どこかの方向(?)に少し偏った力を平滑にする(?)目的の試技なのでしょう。
サイトでは4点止めに対して推奨してますが、3点止めでも効果大だったわけ。
奇跡の出会いをしたこのストラトを、まんまで大切にしようと決めた途端にこの方法にたどり着くなんて、これまた思し召しでしょうか?
あ、もし皆さんお試しになるなら自己責任でね。
「オメーのセーでネックが飛んでっちゃったー」とか「ネジ山が崩れちゃったじゃんよー」とか言われても当方一切責任は感じませんし、負いません。
こっちだって命かげで愛しきギターに手をかけてんですぜ。
ということで、アンティグアストラト「ネック編」でした。
長々と失礼!
いやいや、少なくとも私や雑誌記者の誰よりも当時数々のストラトを手にし、弾いてきた人の発言ですからね。
ということは、やはり質の落ちたメイプルネックを補うために、ネックとボディとの強度を逆転させてネックを振動させて....
確かに、アンティグアマスタンコちゃんも69年ネックに取り換える前のオリジナルはメイプルワンピースネックだったけど、ボディは激重、低音は出るけど高音は出ず、といった具合だったなぁ。
だからMr.ブラックモアは、せめて硬いローズウッドで補強が効いてるローズ指板のネックにしたわけか....
思考の過程の仮定ですからね、あくまでも。
実はこういったネックに関してのことは、左アンティグアストラト購入直前にはすでにオツム内で一瞬にして考えていたことであり、もしてんで鳴らなかった場合は、ネックのリプレイスメントもありか、ボディは軽いみたいだから、と次のステップというか、カバーアップ策も一計を講じておりました。
ならば、ここ最近はやりで評判の良いWenge(ウェンゲ、ウェンジ)か?
この見た目で塗装しないというから、せめてヘッドだけは目止めで埋めてマッチングヘッドなんてのも面白いかな、なんちゃって。
素人でもいろいろ言って発注可能なのはここかなぁと。
どれどれ、Wengeはモダ〜ンコンストラクションのみ発注可なのね。
はいはい、手順通りに条件入力して、
317ドルか〜。
それにさらに送料でしょう?
しかも噂ではフレットと指板のエッジ処理はしてないとかいうし、あの横っちょに開いてるトラスロッドの穴もダサイしなぁ。
でもどんな音かは気になる。
先ずはアンティグアを手に入れてじっくりチェックしてから決めるか。
そしてじっくりチェックしてみるまでもなく、以前の記事に書いたように、試奏ルームで手渡された瞬間、そのボディの軽さと鳴りの良さにビックラこいて、『おし!やっぱ当たりだべ‼無理してでも買おう』と心に決めましたのさ。
そしてダメ押しに素人なりのネック触診。耳をネックに当て、指の背でネックを軽く叩き、その音程を、実はiphoneに録音してきた我が家の76年ストラトネックの音程と聴き比べたらこれが何とほぼ変わらず!
え?じゃ硬さ一緒なの??
んーどうなんでしょ?
例の「レフトオーヴァーパーツ」の可能性もありますね。
過去に左利き用にある程度こしらえておいたネックのストックを、これまた軽いボディ(これもレフトオーヴァー?)と組み上げた?
でも、70年代前半〜中期の様にヘッドのブレットがやたらと飛び出していないしね。
実はメイプルの質は変わってなかったりして.... でもまぁ、この左アンティグアストラトがめでたく当たりだったので、ネックダメ疑惑もどーでも良くなってしまったのが正直なところです。Wengeネックも蚊帳の外。
「男はやっぱりストラト〜」の第1回に登場しているサンバースト/ローズ指板は78年製で、もう手放してしまったのですが、あの個体も3.7kg位と軽量ではあったものの、76年に比べると音抜けが悪く、あれこそネックリプレイスで実験すればよかったかな、と今にしてみれば思ったりもします。
こちらはご覧の通り、左アンティグアストラトのネックをニギニギした図ですが、ご覧の位置ではグリップは"U"の字、
そしてこの辺に来ると"C"の字シェイプ。
これも今まで味わったことのない形状ですね。
といっても、70年代ストラトには個体によって様々なグリップ形状が存在するのも事実で、グリップの頂点が6弦側に少し寄っているものなんてのもありました。
この辺はどうやって決めてるのでしょうね?
ネックポケットに隙間が多いのもこの時期の特徴。
ネックエンドの両端が当たる部分はご覧の通り深くえぐられているのは、無駄な衝突を避け、難なくネックのセンター位置を決めるのに良しとしたのでしょうか?
そして、ネックの両サイド部の隙間が多いのも同様ですが、6弦側(今は1弦側)にはその隙間を埋めるように薄い板が貼り付けてあります。
これも以前どこかで見た覚えがあります。
しかしおかげもあって、「3点止め」のストラトにありがちな、ちょっとの衝撃でネックが左右に傾いてしまうなんて事もなく、びくともしません。
結果よければ全て良し。こちとら大量生産なんでぃ、ンなこたぁかまってられっか!ということでしょうか。
何か池波さんの作品に出てくる、盗賊の『急ぎばたらき』を思わせるような。
ネックリプレイスを考えていたときには当然、「4点止め」へ変更だよなと考えていましたが、思いの外ガッチリ止まっているので、
このプレートもそのまま。
こうして見ると、この3点止めの厚ぼったい佇まいもなかなか捨てがたいミリキがあります。
あまりいじり倒すのもはばかれますね。
通常とは逆の弧を描く"STRATOCASTER"の文字含め、70年代前半(Fenderのロゴだけ)とは異なるこのヘッドストックロゴもカッコイイっす。
今のところ行ったのは、5点スウィッチを3点に、コンデンサーの交換とハイパスコンデンサー追加位です。
おし、決めた!これ以上は何もせんぞ‼
んじゃ仕様の変更なしに、もっとポテンシャルを発揮させる方法って何かないのー?
とネットを彷徨ったら、こんなページを見つけました。
つまり、チューニングを合わせた状態で、ジョイントスクリューを1/4回転だけ緩め、その状態でまた正しくチューニングし、ジョイントスクリューを締め直す。
どれどれ、
うっほっ!
鳴りが!大変整いましたぞっ!!!
おそらく、弦6本による張力とジョイントスクリューによる圧力、2つの相当な力が重なる箇所ゆえ、どこかの方向(?)に少し偏った力を平滑にする(?)目的の試技なのでしょう。
サイトでは4点止めに対して推奨してますが、3点止めでも効果大だったわけ。
奇跡の出会いをしたこのストラトを、まんまで大切にしようと決めた途端にこの方法にたどり着くなんて、これまた思し召しでしょうか?
あ、もし皆さんお試しになるなら自己責任でね。
「オメーのセーでネックが飛んでっちゃったー」とか「ネジ山が崩れちゃったじゃんよー」とか言われても当方一切責任は感じませんし、負いません。
こっちだって命かげで愛しきギターに手をかけてんですぜ。
ということで、アンティグアストラト「ネック編」でした。
長々と失礼!
コメント
子供の頃の記憶だからと片付けずに、改めて読み直してみると大事な事が書いてあるんですよね。だから捨てられないのです。