双頭のファズ

 


実は何年も放っておいたペダル。



ジャパニーズヴィンテイジファズマニアならご存じ、エース電子工業社製の"Twin-Ace"でございます。

所謂『ファズワウ』というヤツで、『ファズ』と『ワウ』という、2大アナログエフェクトの合体による阿鼻叫喚サウンドとはいかなるものかと、若かりし頃からそのファンタジーを夢想し、国内外の様々な『ワウファズ』を使用してきましたが、正直、未だにその名の通りの純然たる阿鼻叫喚を奏でるワウファズには出会ってはおりません。

このTwin-Aceを手に入れたのはもう20年近く前でしょうか、確か恵比寿にあったエフェクト&アンプ屋で購入したんだと思います。
今や大変なプレミアと聞きますが、当時はまだそこまで和物ファズの人気がカルト化しておりませんでしたので、そこそこリーズナブルな価格で手に入りました。

しっかし、このTwin-Ace、ファズはさすがエース電子工業ならではの素晴らしい音色(ハニー、新映のアレな音とはまた別物)ですが、ワウがてんで使い物になりません。
かかとにあるスウィッチ=ペダルを踏み込むとONになる機構は思いつきですが、ワウの音は極めて弱々しいもの。
このワウのみの細っこいペダルも持っていた事がありますが、いわゆるVOX,JEN系のピークを持ち上げて行くタイプを『ワウ』の音とするなら、エースのはただのトーンコントロールでしょうか。
それはそれで乙なもんとして珍しがる事はできても、ファズとの相乗効果は望めませン。

Twin-Aceをご存知の方ならお気づきだったかもしれませんが、上の写真では、フットスウィッチがひとつ増設されています(左側)。
そして良く見ると"TONE"のノブも替えられています。


スウィッチの増設やら配線やらはプロの業者の方にお願いしてもう何年も前に私なりに思い描いていた改造の基礎が施されていたのですが、このたびやっとこペダル部分のセッティングが終了し、実用段階の一歩手前まで来ましたのです。
ダメワウを取り去っていかなる試技を施したのかは内緒のヒミツですが、かなり使える、しかも凶暴な音の出るペダルになりました。
何年も放っておいたので、接触不良を起こしているVOLUMEとSUSTAINポットはクリーニングが必要でしょうし、ちょっとダーティさが鼻につくファズは、基板の電解コンデンサーを取り替えてみてもいいかもしれません。

朝も早よから試奏して一番悦に入っちゃったのが、下の動画の曲の最後のフレーズでしょうか。
はっははーこれやん!これでんがな!!とニヤニヤが止まりませんでした。
ジョンウェットンはいいベーシストだよなぁ〜ホント。

クリムゾンはリアルタイムで言うと『ディシプリン』からで、あのアルバムもなかなか良いとは思うのですが、やはりこの時期には敵うモノ無しでございます。
ちなみに、この曲の1974年7月1日ニューヨークセントラルパークのLIVE(つまりこの黄金期クリムゾン最後の公演日)の演奏は先の動画以上ですよ。『んだば宇宙に連れてっちゃるけんのぉ』というフリップのアナウンスで始まるあのブート音源です(クリムゾン側からもリリース歴あり)。ぜひ探して聴いてみて下さい。

そうそう、『ディシプリン』と言えば

MIDNIGHT SPECIALを拷問具で攻めているのではなく、ネックのネジ穴を開け直して先日のストラトで行ったネックポケット6弦側への圧着の図です。ある意味これも調教=ディプリンでしょうか。
結果は思った通り鳴りの良さ(質)は向上しましたよ。1弦側は落ちる寸前ですけどね。

あー朝はアホなシャレも思いつきませんなー。素っ気のない文面で失礼(その方がイイって?)。


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