確かな満足


その昔、『確かな満足』というコピーがキャンディのCMで流れていました。

今も耳に残っているし、自分でもコピーの様なものを仕事で書いたりした時に、最後のひと言が欲しいとき(ということはそれほどでもなかったとき?)そのある意味秀逸さにリスペクトを込めてニヤニヤしながらたま〜に使っていたこともあります。

満足と言えば"satisfaction"。

アナタはこのストーンズ名曲のどの時期のヴァージョンが好きですか?
やっぱりタイヤのCMでも流れていたあの太ーいファズのイントロが印象的なオリジナルヴァージョン?
"Gimmie shelter"で観ることのできる、'69年NY マジソンスクウェアのイカすヴァージョン?
"Let's spend〜”?

個人的には、’69マジソンがベストパフォーマンスだとは思うのですが、
イッチ番好きなのがやっぱりハイドパーク!

最後の方になってやっとこキースがフライングVのチューニングを直すのがイイですね。

しつこいようですが、「サティスファクション」も「悪魔を憐れむ唄」も、他に決定的ヴァージョンがあるのは重々承知の上でも、やっぱりハイドパークの演奏、そしてこの映像には抗し難い魅力があります。

初めて観たのは80年代が幕開けを告げた頃、『ヤングミュージックショーの10年』という、突然オンエアされたあのプログラムです。
モンタレイのジャニスや、ディープパープルのTVスタジオLIVE等、今でも最も生々しいとされるROCKの記録が次々とブラウン管に登場してそれはそれは狂喜したものです。

中でも、ハイドパークのストーンズ"satisfaction"は、いきなり登場するラリラリ姉さんを始め、アシッドな野外フェスの模様が不思議と生き生きと感じられるあのフィルムに釘付け。
あのswingin' Londonからフラワームーヴメントにちょっと乗り変わった刹那のロンドン版サマーオブラブに胸弾んだものです。ちょうど大学入試前あたりでしたがから、時代は違えど、制服とかモロモロのモノから晴れて自由の身となったフーテン大学生はどんな不思議の森をさまよえるのかしらん?とかね。
ま、といっても、待っていたのはコンサバな軽音部とかで滅多な経験はできませんでしたが。

でもホントに夢想さえしてしまうのは、あのハイドパークにもし自分がいたらなぁ〜。
この人達も出てたし。

えー、ところで今回のブログのテーマは何ですか?

ハイ、ハイワットです。

さあ、冒頭のストーンズに繫がりましたね。
黄金の'69年USツアーからストーンズとampegとの蜜月が始まるのですが、このハイドパークからアメリカに渡る寸前のヨーロッパ公演に掛けてテイラーさんもキースもビルさんもHIWATTを鳴らしていたのです。
前回のブログで『手放すんじゃなかったぁ〜な機材の筆頭はHIWATT CUSTOM 50かなぁ』と書きましたが、何と言う運命の巡り合わせ、この度HIWATT CUSTOM 100 DR103が我が家にやって来ました。


横から見た図。   オイ!
ハイっすみません。でも、この奥行きが好きなのです。
では正面図。


そして、中を開けて見るまでは一寸心配だったのですが...  


オーマイグッドネッス!
パートリッジのトランスフォーマーですよパートリッジの!!
以前持っていたCUSTOM 50のパートリッジは、確か黒地に白文字でシンプルに"PARTRIDGE〜"
というシールだった記憶があります。

これで一安心、ジャンク同然だったこのCUSTOM 100ですが、あらかた故障の原因は予想していたので到着したその日にチョイチョイやってみて見事発音可能に!

そのレストア記(現在続行中)は次回以降にしますが、そのほとばしる音と言ったらアナタ!
心から言える『確かな満足』の音が出て来た訳です。

HIWATTの都市伝説として有名なのが、
『歪まねーぞ』
でありますが、ノンノン。
マスターヴォリウムをグイッと上げてみなはれ!
むしろ、マスターは全開にしておいて、NOMAL,BRIGHTの各VOLUMEの可変幅で調節を行えば、ギターのヴォリュームをフルにすれば実に気持ちのよい歪みが、そしてギタのヴォリウムをスッと落とせばクリンクリンのクリーンが!
この辺はピートタウンゼンド好きだったら即座にお解りいただけるはず。

そりゃー、マスター全開だとウルサくってやってらんねぇになってしまうでしょうが、そこで使い様なのがアッテネイターですがな。
さあ、その昔から語り継がれて来た都市伝説に今決着がつきました。
『HIWATTのMASTER VOLUMEは音量調整にあらず。歪み=真空管ドライヴツマミだと理解しなはれ』

う〜ん、イイですねぇ。
そしてさらにシビレたのが、中〜低音の思いっきり分離の良さと、音圧感。
高音域や抜けの良さは、我が手塩にかけたampeg B-25も弾き比べれば同等といえますが、このHIWATTの中〜低音には思わず頭を垂れました。
やはり、プリント基板のB-25とハンドワイアード(しかもレイアウトもこだわりまくり)のPOINT TO POINTのHIWATTの違いがここに出てしまうのでしょうか?
『音の速さ』なんて言葉も実感できると感じるし。
マーシャルアンプに今まで触手の動いたことがない(ヴィンテイジといえど腑に落ちたことがない)私が、諸手を上げてDevotionしてしまえる、いやはや、素晴らしい恐るべきアンプですHIWATTは。

レストア日記(といってもほぼ1日ですが)もお楽しみに。


 

コメント

ベニマロ さんのコメント…
我が家には80年代の再生産モノですが、コリーナVがあります。いつか、としやさんのHIWATTとドッキングしたいものです。
ラブとしや さんのコメント…
ワオ!80年代リイッシューVとな!!今となっては幻に近いV。一度弾いてみたいですなぁ。ちなみに私は建国200年モデルファイアバード(1976)を以前所有していたことがありますが、それと同じくもしかして80'sコリーナVも極太ネックですか?是非是非ドッキング、スカイラブしましょ。
ベニマロ さんのコメント…
80'sコリーナVは極太ネックです。メチャメチャ軽いですけどね。