羽田ナウ、でした。
飛行機って近くで見ると、モコッと太くて白くてデカイ物体ですな。
もっとスリムなイメージあったんだけど。
白くてデカイといえば、
ご開帳の図。
あんまり見かけないコンデンサーですね。
何の中身かというと、ご存知?MIDNIGHT SPECIALであります。
しばらく弾いてなかったので久々に引っ張り出して見ると、このGIBSONであってやたら抜けまくる特性の音を持つギター、『GIBSONでテレキャスターを作ってみた。ビルローレンスが』の個体は(このところテレキャスターにかまけていたせいか比べると)やはり一筋縄では行かない所大ありなのでした。
レスポールのセッティングのままのアンプで鳴らそうものならキンキン言ってもう大変。
ではテリーと同じではどうかと言うと、どうも艶っぽさが無いというか、超高域が耳にザラつくのが気になります。
ま、手っ取り早いのはピックアップ交換となるのでしょうが、せっかくのビル爺の歴史遺産をハイそうですかでうっちゃってしまうのもあまりにも短絡的。
ならばと選ぶ道は自ずと『コンデンサー交換』となるわけですな。
よろしければこちらもご参照。
ありとあらゆるコンデンサーをぶち込んであるケースから、例によって値(キャパシタンス)は関係無く見た目の良さげなものをチョイスして片っ端から鰐口クリップで繋いでみた結果、最終的に選ばれたのが最初の写真の白くてデカイタイプ。
名がありませんので、どこのブランドか不明(おそらく50〜60年代製、紙っぽい表面の質感)。
惜しくも選に洩れた皆さん。一番上の"SOZO"以外は全部ヴィンテイジもの。
マスタード、グレイタイガー、タイガー、マロリーちゃんBLUE MOLDED、INDUSTRIAL CONDENSER CORPORATION、ブラックビューティ...
ちなみに、この写真の一番手前にある丸いセラミックタイプが、MIDNIGHT SPECIALにもともと付いていたもの。
その横のマスキングテープに手書きの『.064』とは、装着した白デカの実際の計測値。
斯くして候補の中でも白デカは音の艶やかさ(ブライトって訳じゃなくてね)がダンチでございましたという訳。
バンブルビーの巻でも書きましたが、ピックアップ直のケバケバした音を均してくれると同時にそのコンデンサーの個性が音にブレンドされる訳ですが、MIDNIGHT SPECIALオリジナルのセラミック丸ではちとダーティ。
で、装着した白デカはキレーな出音でいてトーンのナイス塩梅。
やってみるもんだねぇ。
マタマタしつこいようですが、ここで言うコンデンサーを咬ました音というのはギターのトーンは「10」、つまり全くトーンコントロールを効かせていない状態、ヴォリュームもトーンも全開のいわばそのギターの「素」の状態、基準となる音の事です。
100V以上の電圧が掛かるアンプと違ってギターの内部配線なんですから、選ぶ相手はよりどりみどり。コンデンサーの耐圧やキャパシタンスなんかに躊躇せず、実際出てくる音を耳で感じてチョイスするってのが醍醐味。
ここ結構大事なポイントだな。
テスターでちまちま測って膨大な量から細かい差の値を選りすぐって付けたんですよ的な単なる自己満足のスペックの泥沼に足を突っ込んでしまわず、さあ、自由な大空へ飛び立つのさって実は飛行機って結構苦手。
コメント
ちなみに我が家にはラブとしやさんのミッドナイトスペシャルの兄弟器である1973年製のL-6Sがありますです。
ちなみに先日教えていただいたampegルーサイトのピックアップもビル爺によるものだそうですよ。
世の中あれほどトゥルーバイパストゥルーバイパスってエフェクトペダルに言うようになって久しいですが、理屈としては反対にあたるギターのコンデンサーの影響(トーン10で)って見過ごされてますよね。ハンダ付けする前にワニさんクリップで取っ替え引っ替えしてみれば余計に実感できるはずなんですけどね。
実は昨晩MIDNIGHT SPECIAL用にバンブルビーをオーダーしちゃいました。やっぱVOLUME絞ったときの中高域の残り方が特別なんですよね。