ギミギミオクトパス


ギミギミオクトパス2

12/3月/2013 18:49



クレクレタコラ】 第7話 死んでもらいますの巻 [公式配信] - YouTube
ご存知クレクレタコラ

動画のリンクが切れちゃったのでお写真のみ。
第1話でお月さんが欲しいと言うモンロちゃん。
まぁ、お月さんでも屋根の上の風見鶏でも、カワイ娘ちゃんが欲しいと言えばハッスルするものでしょうが、かく言うタコラ自身が次から次へと色々欲しがるギミギミが過ぎる所が何とも愛おしく思えるのは、以前も書きましたが私めが立派なG.A.S.(GEAR ACQUISITION SYNDROME=機材購入症候群)だから?

 

成る程、タコラがその対象を見つける「遠メガネ」は、さながら今の世では「ネット」でしょうか。
とすると、楽器に限らず、経済状態に関わらず、世の中年男に蔓延してしまっているこの症候群とは神代の昔からの人の業?

「恋は神代の昔から」
畠山みどり先生によると
♫恋はするほど艶が出る〜

う〜む、G.A.S.も回数重ねると確かにスマートに事が運んだりしますが、どちらかと言うと、思春期に圧倒された情報、知識の検証、その後の人間形成の根っことなっているものへ決着をつける行為なんだと思います。

もちろん新しいものに向かう人も多いでしょうが、子供の頃まだまだ先の未来だと思っていた21世紀になってみたらあなた、'50〜70年代の機材へのオマージュがかえって強くなる世の現実にこれは何とした事か?
特に70年代がほぼリアルタイムだったりすると、いくら同時代とは言ってもガキンチョ時には音の善し悪しなんて判断できないし、やがてオツムも整理が付いてきた中年になってから検証するとあれよあれよと色んな物事が解ってきたりします。

♫恋は死なな〜きゃ〜治ら〜ない〜
死なないうちにという気持ちもありますね。
目出たく長寿をいただいたとしても、どんどん出来る事も限られちゃうしね。

あんたもヒュウマホシとかタコラとか、大変だねぇ。

うるさいやい!

まあこんな生活態度だから、さらに長文のブログを手八丁でサクサク打っているある日に気付いて鏡を見ると、てらてらの真っ赤なまんまる顔につぶらなおメメ、これまたまんまるに繫がったタラコクチビルの、まるでギミギミオクトパスと化したの自分がいるかもしれませんな。

オクトパスの”oct(octa)”とは「8つ(目)」のという意味だそうで、octopusはギリシャ語で8本の足を持つもの。
んじゃ、何で10月は”October”なのかというと、古代ローマでは3月から1年が始まって、その8番目の月だからなんだそうな。
もちろん”octave”は8番目の音、ドからだったら8番目の上(もしくは下)のドの音ということですな。

ということで、この度念願のオクターヴァーを入手いたしました。

イャッホ〜!
箱から出した瞬間、思わずチュ〜ッとしちゃいました。

COLORSOUND “OCTIVIDER”です。



1976年2月製造のスタンプ。好きだなぁ〜1976年。

さてと、晩酌の支度があるのでひとまずこの辺で。

 

ギミギミオクトパス3
12/3月/2013 22:41




何かサーバーがトラブってたみたいで、さっき書いたブログを閲覧できませんでしたがやっとこ復旧した模様。

おなか引っ込めるにはしょうちゅやィスキーの様な蒸留酒を飲めというので、古酒(クースー、泡盛の何年かもの、、、蒸留酒じゃないじゃん!)を行ってますが、どうもストレートすぎてチョと苦手。

というわけで、長年の夢叶い、COLORSOUND OCTIVIDERを手に入れました。のつづき。


その独特の存在感と結構な効き方と太〜い音で人気の衰えぬCOLORSOUNDのペダルですが、このOCTIVIDERはそのレア度、プレミア度でも3本指に入るものです。

当然、国内中古市場では高嶺の花。
うやうやしくガラスケースに収まって、こちとら最初の1本のギターが欲しい少年の様にガラス越しに溜め息着くばかりだったのですが、運良く海外オークションで生息個体発見。
結果は日本の中古市場より大分安く落札できて一安心。

実はOCTIVIDERは、COLORSOUNDのファミリー企業である英国の老舗楽器商が若干数復刻版を作成したとの情報も、ネットで得てはいました。
そこん家では、9Vバッテリー2個使い(初期型18V仕様)のPOWER BOOSTだとか、なかなかにマニア心をくすぐるアイテムが並んでいます。

COLORSOUNDといえば、何と言っても先ずあのルックス。
キュートなロゴデザインが描かれた縦長の丸っこい筐体。まさにオヤジの少年心をくすぐります。
MXR以前のエフェクターは個性的なデザインのみの世界だったのですが、現在のブティックペダルにも多い、あの小さな四角い箱を踏むってのがどうもいまいちしっくり来ません。
昔っからデカイペダルが好きで「踏みがいがある」なんて思ってましたが、実は四角四面なものが嫌いなんだなと。

COLORSOUNDは何度か日本でも限定再発を過去にもされていますが、90年代にいくつか手に入れたものはどれも「こんなもんか?」、この頃から始まった見かけはヴィンテイジ、でも肝心の音は... のご多分に漏れずの印象でした。
しかし、何度かご紹介している近年再発のPOWER BOOSTは、見た目も音もドデカイ効果(これが他との違い)がいい線行ってるので、やはりブティックペダル時代を迎えた事によるものかと。
おそらく、ライセンスを持つ先の英国ファミリー企業の矜持が良いものを送り出す結果になったんじゃないかなと。
ネット時代だから大量生産に移行せずとも、世界をマーケットに出来るしね。

さてさて、しかしせっかく当時物の競争入札出品はやはり魅力ということで、この度到着した’76年製OCTIVIDER

の各部を見てみると、



そうそう、ノブにはポイントを示すラインがないんだよな。
POTの”D”シャフトに合わせた穴の作りで、ネジ止めではないタイプ。

基板はこんな感じ。



トランジスターは1つを除いてこのBC169、残りのひとつは

BC257、青いコンデンサーは初めて見ました。
落札前に色々集めた内部写真では、ほとんどが銀色の四角いタイプ。
OCTIVIDERが何年から製造されたものか、またコンデンサーの変遷までは解りません。
トロピカルフィッシュ2個は大抵共通みたいです。


もひとつ、復刻版にはたいていこのサイドにケース底面を留める英国ならではの「ポジネジ」があるのですが、こちらはご覧のツメでかましてあるだけ。

お陰で、さっそくマジックテープで固定したボードから剥がそうとすると、ご覧の通り。

パコッと底蓋だけがボードに残ったまんま。なはは。

肝心要の音の方は、期待通りでしたよ。
まんまでも良し、隣のPOWER BOOSTをかましてやるとさらに良し。
ん〜たまんねーなー。

色々調べるうちに、このOCTIVIDERは、なんと我が国が誇るShin-ei社の”OCTAVE BOX”をコピーしたものなんだとか(その逆?)。
回路図ほとんど同じです。

少し前に国内オークションにそのOCTAVE BOXが出品されており大変迷ったのですが、やはり長年の憧れに従いこちらにいたしました。

現在のオクターバーは大抵IC使用のタイプで、おそらく上から下まで満遍なく効果が期待できるんでしょうが、トランジスターのみのOCTIVIDERはボトムエンドやハイエンドの音域になると大分怪しくなってしまいます。
でもいいじゃないか。こんなに魅力的な音が出るんだから。

欲を言えば、エフェクトOFF時に少しゲインダウンしてしまう事でしょうか。
元々のスウィッチでトゥルーバイパスに出来るかどうかがちと不明です(無理かな?)。
ちなみにこのペダルの長年の愛好家であったジェフベックさんは、

手前の傾斜面にバイパススウィッチを増設してるんですな。
これなら簡単に出来そうですが、もちょっとやり様無いかな。

はたしてまたしても伝説化していた音を実感する事が出来ました。
やはり実際実物を見聴きしてみないと解らない事って肝心な所に沢山ありますね。
んじゃタコラも全話観たいなと思って、DVD相場をアマゾンで見てみたら中古出品が何と¥58,000から!!
まるでOCTIVIDERの市場価格!
何だかなー。
巨人の星もそうですが、しっかり当時のまま伝えるコンテンツとしてちゃんと再発してほしいものです。
我が国が誇る文化をアーカイヴするという意識でいつでも手に取れる様に、限定生産とかセコイ事やめてー!

 

 


一目逢ったその日から
16/3月/2013 17:00



そうです、それはその通りだったのです。

何が?

えっとですね、あ、そうそう、octividerのトゥルーバイパスはあっさり解決しました。
結局余計な穴を開けたり増設を避けるには、バイパス用のスウィッチングを同じコンポーネントに盛り込めるフットスウィッチがあれば良い訳で、エフェクトON/OFFと一緒に切り替えられれば電池の消耗も少なくて済むであろう、この上ないことこの上ない訳でありますからと探したらすぐに見つけることができました。


トゥルーバイパスやパイロットランプ増設に定番の9pinタイプはポピラーですが、こちらはその12pinヴァージョン。


この、ヴィンテイジエフェクターではおなじみの6pinスウィッチが2基分in1ということですな。
ならば、写真のON/OFFスウィッチの配線はそのまま片側に、ワウでも何でも6pinのまんま解決のトゥルーバイパスメソッド(これしか知らない)をもう一方へと組み込めばインじゃね?という極めてシンプルな思いつきが目出たく成功しましたのさ。


んー、この配線の色どりのセンスもちっと良くなりませんかね?


ほらね、ルックスも変わりません。右のスウィッチのメッキがピカピカ以外はね。

しかし覚悟の上とはいえ、このペダルのじゃじゃ馬っぷりは結構なものですよ。
購入時は左のINTENSITYツマミで、オクターヴ音のサステインをコントロール出来ていたのですが、現在はオクターヴ音の余韻がすぐに裏返ってしまう状態に。
む〜、これはなかなか使い方を選ぶデバイスかなー。
やはり入力信号の高域低域に渡った満遍なさが肝なのかも。

 

このペダルを選んだ際に次候補に挙がっていたのがMXRのBLUE BOXですが、あれは入力信号の満遍なさをあらかじめ補填するため、ファズを仕込んであります。
要はファズで常時上も下もパンプアップした信号にオクターヴ下音を乗せているので一見便利。
我がoctividerもエグくダイナミックに決めたければ隣のpower boost踏むしね。
MXR BLUE BOXはそれが1台で済みますよとのこと。

しかし、やっぱりoctividerの方がいい音なんだなぁ。


もちろん今回の機種比べはYouTube上の試聴しか手段はありませんでしたが、もう最初の1音を聴いた時に勝負はついちゃってるんです。
最初の1音で「おおっ!?」と思ったなら、まさにそれそのものが正解なのであって、あとから言葉にしてしのごの言ったりするのは、結局ただの理屈。正解の理屈も不正解への理屈もおんなじただの理屈であって、その理屈をオツムで言葉に置き換える前にすでに正解は目の前におわしたわけ。

こういう経験って、G.A.S.やってて見事に体感できたりしますが、またそれが、人間やってる全般においてその通りだという事、機材でも料理でも何でも「ほら、答えは目の前にもうあったじゃん」と教えてくれるのです。
後になってから気付くパターンの何と多い事に毎回冷や汗なんですが。

 

 

 

キャラメル&フィッシュ

06/4月/2013 15:14




キャンディ?


何か数字が型押しされていますが、チョコっぽくもあります。
“BRITISH MADE”ともありますが、どんな味がするんでしょうか。
チョコと言えば、連日のヰスキー&でん六ピーチョコのやりすぎのせいか、夕べは鼻血が止まらなくて大変。

実はこれ、コンデンサーなのです。
“HUNTS mica capacitor”
ミカちゃんじゃありません。通称「キャラメルマイカ」。


「キャラメル」は見た目、
「マイカ」は、このコンデンサーの主原料「雲母」のこと。


ンマー、カワイイわぁ。
これは最近手に入れた例のcolorsoundのOCTIVIDERの基板。
トロピカルフィッシュのカラフルさ、キャラメルマイカのキャラメル具合が相まって、お菓子で作ったエフェクターみたいな。

またやってるよ!
レアモンのエフェクターなんでショそれ?

さあ、なんで私はこんなことをせずにはいられないんでしょうか?

先ず、今回のOCTIVIDERに関しての理由は、書棚にあったこんな本。

大昔に買った自作エフェクターガイド&ヴィンテイジペダルのコピー製作記を盛り込んだ、ギターマガジンの別冊本。雑誌サイズのソフトカバー本で所謂『ムック』。

当時あたりからこの『ムック』という言葉を良く目にする様になったのですが、何のこっちゃ?
日野日出志の漫画の様な緑色の怪獣の隣にいて『ウッヒョ〜』とか言ってるあいつのことか?
MAGAZINEとBOOKで『ムック』なんでしょうが、変なの!

当時はエフェクターの自作には興味が全く向かなかったのですが、ヴィンテイジエフェクターに関しての記事は他の何処にも書かれてないもので、また電気知識のないほぼ文系ギタリスト連に、ちゃんと顔を向けて書いてくれているのが嬉しかったです。
それ以前のアキバのパーツ屋の、ギタリストに対する対応なんてほぼヒドイものでしたからな。
だから興味無くしたのかも。
せいぜい『太平洋』で真空管買う位。
目の前ででっかいテスト機を出して逐一マッチングを測ってくれたりとか、親切なお父さんでした。

ところで、この著者大塚明さんのお仲間協力者として所々で名前が出る「小沢くん」とは、あの不失者のベーシストであった故 小沢靖さんのことなんですな。

この本の記事が連載されていた80年代末は、渋谷のラママにしょっちゅう不失者を見に行っていた頃でした。
憑き物がついた様な灰野さんの横で『ゴォ〜ッ』とすんごい音でベースを響かせていたのが小沢さん。
あんなベースの音、ジーンシモンズの血吹きベースソロ以来でしたが、そのマーシャル3段積みを背にビンビンのデジタルリバーヴをかけてギターをつま弾く灰野さんが足下の何かしらを踏んづけると『ビジャ〜〜〜ッ』と、テルミット弾でも炸裂したかのようなこの世の終わりかと思う爆ノイズ音が轟いたのは、そうか、Honeyのファズだったのね、と。
Honeyの”Baby crying”を紹介した記事に『日本でもマイナーシーンでは有名な某プレイヤーも使っている』という記述から類推。

さあ、どんどん話が脱線して来た。イイゾ〜
そうは言ってもこっから話を戻して行きますと、この本では”OCTAVE BOX”という、かのshin-ei製のオクターバーが紹介されておりまして、以前も書きましたがOCTIVIDERとこのshin-ei OCTAVE BOXはそっくりな回路構造。どっちがどっちをコピーしたやらという具合で、ならばとネットで容易に手に入れられるOCTIVIDERの回路図と、この本くらいでしか見ることの出来ないshin-ei OCTAVE BOXのそれを端から比べてみました。

大塚さんの記事によると、shin-ei OCTAVE BOXは低音域に効果が良く出るよう設計されているとのことで、そこではたと。

我がOCTIVIDERはどうしても低音弦(5&6弦)でエフェクト音がひっくり返ってしまう悪いクセがあるので、ならば、低音域に効果大と言うshin-eiと値の相違するパーツでもあれば、ちょこっとやってみようじゃないかと。

したらば、抵抗数本と今回キャラメルマイカに取り替えたコンデンサーがその部分であったのさ。
オンラインストアでコンデンサーをあさっていると、OCTIVIDERと同じ英国製、ルックスもベリナイスとのことで購入&装着。それが先の写真。

んじゃ何で他のコンデンサーを『トロピカルフィッシュ』だらけにしたかと言うと、そんなの見た目の趣味。半分ウソ。

ワウでもPHASE100でも良い結果の出たトロピカルフィッシュはこのテのエフェクトには大変向いている様で、ひと言で言えば太い音が何ともナイス。もっと言えば私と相性が良いんじゃないの?なんて言う妄想から??

では全く同じ電荷でトロピカルフィッシュ化したかといえば、

写真の矢印の2つは、もともとの0.22uFですが、それを次の写真の0.33へ。

これはワウのコンデンサー付け替えでよい結果が出たので、これぞ思いつきでやってみました。
元々付いていた0.22は、例のVOX GRAY WAH再生用へと再利用。

して結果はいかにと言えば、5&6弦の不安定さはバッチリ改善とは言えませんが、そのところの完璧さはありえないと思っていましたので、出てくる音の太さが増し、分離していた原音とエフェクト音が上手くまとまったことに何より余は満足じゃ。

音も大変気に入ったものになり、お菓子の様な見た目も可愛くてイイじゃないですか。

良い結果を手に入れることが出来て、その経過で色んなことを考え、ちょっと勉強もしたりと良い経験をしたということ。
なによりこれで終わりじゃなくって新しく手に入れた音に見合うギターを弾くのはこれからだしネ。

だからやったってイイじゃない?
価値(金高)が下がるとか言って何処も触れずにありがたがってるより、そもそもその機材が持っているポテンシャルも解ってくるしね。
金が身に入るより音が身に染みて解る方が良いもんね。

はい、これが理由です。
ご拝読おつかれ様でした。

コメント