チェリー


セクシャルな食べ物って何かありますか?

私は小さな頃から魚系が苦手でしたが、おいしい料理を食べたり、お酒をたしなむ様になってから、どんどん苦手なお魚系が食べられる様になりました。

今でもちょっとこれは最後まで無理かな?というのは、イクラとうなぎと煮魚でしょうか。

それ以外は大抵は大丈夫になったおかげ様は、回転寿しに行って「今日はこれ」「今日はこれも行ってみよう」とチャレンジして来た事でしょうか。

数年前に池袋の回転寿司に仕事の帰りに立ち寄り、春前の時期だった事もあり、グルグルレーンの中に居る顔の見えない板さんが矢鱈と『はい寒鰤寒ブリ〜、今日はカンブリがおいしいよ〜』とあまりにもループしているので、
『どうしよう、ブリ大根とか今だにダメだしなぁ。でもお刺身、おまけにお寿司マジックだったらイケるんじゃん? 池袋だし』
なんてのがオツムでグルグルして思わず
『カンブリください!』

さあ、しらねぇぞ。チャレンジ失敗だったらすぐさまガリと冷酒で流し込め!と準備万端。
して果たしてお口に含んだ寒鰤の握りは、
『まぁ、なんて甘いのかしら!それにこの食感!!おベロの上に重なったブリのなんてセクシャルな事。』
江戸時代にはディープキスの事を『お刺身』と表現したとか言うのを時代劇で見たことがありましたが、成る程ねぇ。

そういえば、これと同じ感覚に陥ったことが以前あったなと思い出したのが、お得意さんにいただいたアメリカンチェリーでした。
大人になってから初めて食べたので、ちょっとビックリした覚えがあります。


こちらは、先日ケバブ屋でもらったチェリージュース。
トルコではホントにポピュラーなものだそうです。


ジュースの色はこんな感じで、結構美味しいンですな。

連日紹介している78年レスポールは『チェリーサンバースト』


70年代をご存知の皆さんはご存知このカラーです。
ある時期日本では『山形チェリー』なんて呼び方もありましたな。

たしかに、完熟前の山形のサクランボは、黄色い部分が残っていて、赤とのグラデーションが目を惹く特徴。

でも、レスポールのこのチェリーサンバーストはちょっとなぁ〜、あまりにも屈託の無い色合いが、あまりにも明け透けでちょっと。。。

実はボディトップのみのリフィニッシュを考えているのですが、自宅で出来る範囲のカラーとなると範囲が限られています。

ちなみに『アメリカンチェリー』の色はもっと濃く深いですよね。
それもありかとも思いましたが、色の調合なんて自宅じゃ無理だし、むしろ少し色ムラがあった方が良かったりするカラー。
ボディエンドに少々目(杢)が出ているとは言え、ノベタンにダークカラーと言うのもイマイチ面白くありません。

その目(杢)を生かしつつとなると、シースルーカラーでしょな。



これはピックアップキャビティの写真ですが、"CHERRY"のスタンプがあります。
これも良く知られている事ですが、継ぎ合わされた木目のバランスの良さや、目(杢)の有無によってフィニッシュされるカラーは決められます。
ならなおさらシースルーですな。

先ほどのトルコのチェリージュースのパッケージはどうでしょう?


フムフム、これ位の落ち着いた赤なら良いんじゃん?

ということで、トップのカラーは『タルキッシュチェリー』に決定!
そんな都合の良い塗料が売っているかどうかは解りませんが、インじゃないですか?

ちなみにちなみに、このボディは70年代のレスポールではおなじみの『パンケーキ』ではありません。

ね?マホガニーの層に合板化の跡はありません。
そのせいかどうか、超重量級も存在する70年代レスポールの中でも、このギターは4.3kgと軽めの方です。
ピックアップキャビティから覗くと、メイプルとマホガニーの間には薄い層がサンドされていて、これは80年代に続く仕様でしょうか。

しかしこのレスポール、アンプに通さず何気にポロポロ弾いていると、響きが良いのですなぁ。
以前持っていた80年代ではこうはいかなかった。
お店で弾いた最近のヒスコレもこうではなかった(私見ですよ)。
前にも書きましたが、やっぱ当時の現在進行形が持つ楽器としての本物度なんじゃないでしょうか(私見ですよ)?


 

コメント

こんどう さんのコメント…
楽しく拝見しております。うちにも気恥ずかしいチェリーサンバーストのトーカイがあり、トップだけでも何とかならないものかと常々考えておりますが、とりあえず「いい色だ」と思い込むようにしてアイロンとかスクレイパーの誘惑から気を逸らしております。
ラブとしや さんの投稿…
��こんどうさん

コメントありがとうございます。

私が高校生の頃一番最初に買ったレスポールはトーカイの6万円のヤツでこれも同様なチェリーサンバーストでした。ギターカラーは体を表す当時からすでにウン十年経った、擦れっ枯らしのオヤジのくせに何だよ?と、このギターを選んだ自分に笑ってしまいましたが、ある意味あの頃から何も変わっていないというか、あのころ「あれっ?」と思っていた事を今に成って検証している様なものです。

でも、人生なんてそんなものかもしれないなぁと最近思っています。

心に引っかかっていた事や、超えずに過ごして来た壁とかは、いつか超えなければ何も変化しないし、実はいつでも超える事が出来たんだなぁと。



明け透けチェリーサンバーストも、自分に似合わないから恥ずかしいので、こんな明け透けが似合う様な男にいつかなれるのであれば、それまでは修行と思って使い続けるってのもありかもと思いますが、とりあえず赤身色のスプレーだけは用意済みなのです。



そういえば、以前アイロンを試した時に、ポリ塗装だったせいか、長い時間熱していたらボディの木の継ぎ目が開いて来てしまったのであわててやめた経験があります。お気をつけ下さい。



今後ともよろしくお願いいたします!