男は黙ってテレキャスター1
19/12月/2011 00:30
もう大分前の話になりますが、都内のとある街を歩いたりバスに乗ったり、ゆっくりブラブラしていた時に、ヴィンテイジギター屋さんがあったので入ってみました。
何とはなしに壁に掛けられたギターを見ていると、お店の電話が鳴り、応対に出る店員さん。
当然、店員さんの言っていることしかこちらには耳に入ってはこないのですが、小さなお店だったせいか、その内容が明瞭に聞き取れました。
買い取りですか?あ、はいテリーですね。何年頃のものですか?
・・・・・・・
あ、いや、買った頃でなくて、何年のモデルかなんですけど。
・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・
いや、あ、いやそうじゃなくて、あ、はい、えー、
このお隣の方が’68年にカムバックするにあたってギタリストとして召還(でいいのかな?「呼び戻す」って意味だけど、バンドメンバーでは初めて。なれど、すべてはキングの元にあるということでは良いんじゃ無いの?このカムバック公演にはレッドツェッペリンだろうが誰であろうが、全員観に来たとのこと)した際に、この発売したてのピンクペイズリーのテレキャスターを手渡したそうです。さすがキング!粋なもんですな。
たしかヤホワ13のギタリストも使っていましたね。
時代ならではのルックスと言われますが、テレキャスターの中でも、ルックス(ご覧の通り)にしてもスペック(メイプルキャップネック)にしても格別のモデルであるわけで、その昔勤労青年はいつかは欲しい1本などと心に抱いておりましたが、あれよあれよという間にその希少性とヴィンテイジで価格は高騰し手の届かない物になり、たまに店先に姿を見せるそのピンク色もどんどん黄ばみくすんで行くのでした。
Amos Garrett
ちなみにこのジャケットのテリーのネックはグラファイト製でヘッドから何から真っ黒なもの。
このアルバムに入っていた”Sleepwalk”のカヴァは絶品でしたね。
マリアマルダーなんかでのプレイも印象的ですが、独特の弦のベンディングがテリー独自のサウンドにぴったり。
微妙な弦のベンド具合で言えばジェフベックもそうですが、テレキャスターは何かその気にさせる音を持ったギターなんですね。
ちなみにこのDVDでのBECKの”SLEEPWALK”も良いですなー。
もろサント&ジョニースタイルでプレイしてます。客席にはバウイやら色んな人もいて、浸りまくっています。
ここ何年かで一番良かったのはこちら。
TV用の収録?なので短いLIVE DVDですが、画質もめちゃ良し。
うわ〜、このギャ〜ッという音はまさにテレキャスのブリッジピックアップの音ですな。
ただキンキンなだけでなく、テリーの特徴としては、ブリッジピックアップがマイクロフォニックだということ。つまり、通常のピックアップ同様、磁界を乱す弦(磁性体)の振動で電気信号が生まれるだけでなく、ブリッジプレートと相まった玄妙な作用で実際の音声振動やらも拾ってしまいがちな特性があると言うもの。
先日、ヴィンテージショップでマーシャルをギンギンにして70’sテリーを試奏した際も、あまりのギンギンさにガハハと大笑いした私の声もしっかり拾っていました。
この辺もテリー独特のギャンギャンした音の要因なのですかな。
よく見ると、ロイのアンプはステージ後方、しかも後ろ向きに置いてあります。
確かこの人のアンプは、銀パネルのヴァイブロラックスリヴァーブで、上位機種のツインリヴァーブなんかよりは低出力なはずですが、70年代までのフェンダーアンプは、スペック上の『何ワット』よりも数倍の聴感上爆音が出ますので、バランスをとってなのか、あるいはロイにとって一番良い音が聴こえる位置なのか、はたまたウルサくってやってらんねぇのか解りませんが何故か後ろ向き。
ステージ後ろにもお客さんがびっしり入っており、アンプの真ん前に座ってる人はたまんねえだろうなあ。
お〜っと、フレディもテリー?
なんですけど、ブライアンメイのテリーサウンドを聴いて下さい。
この曲で2回もギターを持ち替えるのですが、1:45頃からテリーの音です。
いい音ですねえ。これフロント(ネック側のピックアップ)で弾いてますね。
たいていのLIVEではフロントで弾いてますが、ネック、ブリッジ両方のいいとこ取りの様なイイ音がしてますなぁ。
かつてテリーのフロントはパワー弱いから取り替えちまえーという行為が横行し、かくいう私の60’sテリーも購入時に付いていたフロントピックアップは若気の至りですぐさま取っ払ってどっかに放ってしまいましたが、ヴィンテイジものを弾くたびに思うのは、ちゃんとバランス取れてんだなということ。
ギターは構造上、ネックピックアップ側の方が弦の振幅が大きく音量も上がるため、ブリッジ側をパワフルにするか、弦に近づけて調整するのが必須な訳で、見た目からしての二つのピックアップのパワーの差は必然なテリーって、実はバランスばっちりなのです。
ウソだと思ったら、なるべく古め(70’s以前)で、オリジナルのピックアップが付いたテリーを楽器屋さんで弾いてみて下さい。
オリジナルのピックアップを取り替えてしまうなぞ、愚行だということがお解りいただけると思います。
いやいや、このブランドのピックアップは超初期のテリーの音を再現してると言うから、現状よりもさらに音が凄くなるんじゃないか、と思うのは人情ですが、フェンダーのオリジナルがそろってるなら、あまり意味の無いことかもしれません。
オー!マイNo.1 GSフェイバリット曲!
これ確かNHKの番組映像で、以前は司会のふにゃふにゃしたしゃべり方が気持ち悪いMC男子に紹介されデイヴ平尾氏苦笑いのイントロがついた動画があったのですが。
ここのでのエディ藩さんのテリーにはジャズマスターの様なヴィブラートユニットが付いていますね。横のミキサーの上にはBINSONのエコレックも見えます。
これまたテレキャスならではのいい音ですなあ。最後のメジャーセブンスがイカしてますねぇ。
つづくっ!
男は黙ってテレキャスター3
23/12月/2011 01:09
私のテレキャスターは、ネックエンドのスタンプによると、1967年製。
?
ちょっと待ったぁ〜っ!
‘67年にはすでに『トランジションロゴ』っちゅー
これ
になっとるはずやんけ?
キミのは、いわゆるっぷっぷっぱぱっッぱちもんっちゅうやっちゃ!
悪いこといわんさかい、今すぐこんなコラム辞めなはれ!
まあまあ、そう言わずに。
フェンダーのウネウネしたロゴ期は、デカール(プラモデルの完成時に、ラインとかロゴとか水に浸して台紙からヌルヌルずらして貼付けるあれ)をロゴに張り付けるスタイルですが、私のヘッドには、デカールの上からベッタリ塗装が乗っています。
前記の理由で剥がれやすいものですから、前オーナーがOLDロゴに張り替えて、二度と剥がれない様に上から塗装を行ったようですな。
ネックが本物かは、70年代ものとは異なる握りと振動と響きで体感できてるからニセモノの心配なんかしないさっ。へっん!
元々の塗装は、写真が残ってなくて恐縮ですが、フェンダーのお家芸カラー『ブロンド』だったのです。
あー、ブロンドっていわゆるパツキン、あいや失礼、白人系の方の金色に輝く髪の色をイメージしがちですが、(言葉の本来の意味は知りませんが)もっと白い、透明感のあるアイヴォリー系の色なんじゃないでしょうか(そういう髪の方もいますね。それがブロンドでしょう)。
50年代のテレキャスターと言うと、
19/12月/2011 00:30
もう大分前の話になりますが、都内のとある街を歩いたりバスに乗ったり、ゆっくりブラブラしていた時に、ヴィンテイジギター屋さんがあったので入ってみました。
何とはなしに壁に掛けられたギターを見ていると、お店の電話が鳴り、応対に出る店員さん。
当然、店員さんの言っていることしかこちらには耳に入ってはこないのですが、小さなお店だったせいか、その内容が明瞭に聞き取れました。
買い取りですか?あ、はいテリーですね。何年頃のものですか?
・・・・・・・
あ、いや、買った頃でなくて、何年のモデルかなんですけど。
・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・
いや、あ、いやそうじゃなくて、あ、はい、えー、
どうも店員さんと、電話をかけて来た方の会話が噛み合ない様で、どうしたんだろう?と余計に気になります。
いや、ですから、テリーですよね?もちろん買い取りですからギターの状態とかで値段変わりますけど、えー、はい、ですから、それは見てみないと解らないので、先ずは何年頃のものかが、あー、はい、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そうなんですよ、ですから大体でも製造年が解らないと、ちょっと何もお答え、・・・
そうなんですよ、そう、・・・・・・・・・
テリー、はい、テレキャスターですよね?
・・・・・・・っえっ?寺内タケシですか??
いや、ウチはそういうのはやって、あっ、ちっ!
やっと話が噛み合ったと思ったら、先方にがちゃんと切られてしまった様ですね。
ヴィンテイジギターの人からすれば『テリー』と言えば『テレキャスター』ですが、寺内タケシにインスパイアされたエレキの若大将世代にとってはリアルタイムで言っていた『テリー』とは『寺内モデル』なんでしょう。
ムズカしいものです。
何年か前に雑誌に載っていた寺内タケシ氏のインタビューを読むと、テリー氏もこの間亡くなったレスポール氏のどちらの御仁も、自力で『エレキギター』をこしらえてキャリアをスタートさせた様で、ギブソンやらも入れて誰がエレキの発明の元祖?なんてことより、猛烈に恋して手に入れたアンプリファイドされた別天地サウンドに関しては、後の誰にも負けない程、そのポテンシャルを理解していたということでしょう。
ちなみに、あのレスポールモデルに関しても、一貫して『デザインも全て私の発明』と言うレスポール氏と、『ほぼ完成していたプロトタイプを持って行ってレス氏と契約した』と言うギブソン社テッドマッカーティ社長の意見は何年も平行線のままで、結局お二人ともあの世へ旅立たれたのでハッキリしたこと、というより何で話が食い違ったのか?は、中坊のボクちゃんが中年になるほど時節は流れど解明できず終い。
いや、ですから、テリーですよね?もちろん買い取りですからギターの状態とかで値段変わりますけど、えー、はい、ですから、それは見てみないと解らないので、先ずは何年頃のものかが、あー、はい、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そうなんですよ、ですから大体でも製造年が解らないと、ちょっと何もお答え、・・・
そうなんですよ、そう、・・・・・・・・・
テリー、はい、テレキャスターですよね?
・・・・・・・っえっ?寺内タケシですか??
いや、ウチはそういうのはやって、あっ、ちっ!
やっと話が噛み合ったと思ったら、先方にがちゃんと切られてしまった様ですね。
ヴィンテイジギターの人からすれば『テリー』と言えば『テレキャスター』ですが、寺内タケシにインスパイアされたエレキの若大将世代にとってはリアルタイムで言っていた『テリー』とは『寺内モデル』なんでしょう。
ムズカしいものです。
何年か前に雑誌に載っていた寺内タケシ氏のインタビューを読むと、テリー氏もこの間亡くなったレスポール氏のどちらの御仁も、自力で『エレキギター』をこしらえてキャリアをスタートさせた様で、ギブソンやらも入れて誰がエレキの発明の元祖?なんてことより、猛烈に恋して手に入れたアンプリファイドされた別天地サウンドに関しては、後の誰にも負けない程、そのポテンシャルを理解していたということでしょう。
ちなみに、あのレスポールモデルに関しても、一貫して『デザインも全て私の発明』と言うレスポール氏と、『ほぼ完成していたプロトタイプを持って行ってレス氏と契約した』と言うギブソン社テッドマッカーティ社長の意見は何年も平行線のままで、結局お二人ともあの世へ旅立たれたのでハッキリしたこと、というより何で話が食い違ったのか?は、中坊のボクちゃんが中年になるほど時節は流れど解明できず終い。
ちなみにちなみに、そのプロトタイプのひとつと、レプリカのプロト写真が例の大名鑑に載っています。
長ぇーイントロだなぁ。
『男は黙ってテレキャスター』
どこで覚えたセリフでしょうか。
エイモスギャレットの昔の記事だったか、ロイブキャナンのディスクレビューだったかは忘れましたが、妙にしっくり来る言葉ですねえ。
世界で初めての『ソリッドボディ』エレクトリックギターであるテレキャスター。
もちろんそれ以前にもピックアップが付いた箱式ギターはあったわけですが、いわゆる「エレキ」の歴史はここから始まったといってもいいエレキの元祖で、今だ現役のフェンダー社看板モデルのひとつ。
実は、我が家にも1960年代のテレキャスターがいらっしゃるのですが、あまり登場頻度が高くなく、ちょっとかわいそうでしたので、この度現役復帰させた次第であります。
90年代初頭でしょうか、手に入れたときから結構おつとめ品で、ピックアップもすでにノンオリジナル、その後いろいろイジリ倒している間に押入れ行き。その後いく年月。。。
しかし、ここ数年感じている『全てのエポックメイキングな事物は、それが生まれた頃のものが最も高いポテンシャルを秘めている』理論をまざまざと証明するアイテムが押し入れのアイツか?
クローゼットクラシックスというやつでしょうか。
というわけで引っ張りだして来て、色々やってみた所その『まざまざ』を体感できたというわけです。
まあ、バッチィわねっ!
これだから野郎の趣味なんてメンドーなだけじゃないの!
まあまあ、そんなこと言わないで。
写真のバッチィギターは、本物か再発レプリカモデルかは知りませんが、かの有名なジェフベックの『エスクワイヤー(テリーの1ピックアップ版)』ですね。
ご覧の通り、右腕があたるあたりの塗装が大幅に剥げていて、これはもともとまな板の様なテレキャスターボディを、テリーに比べ体にフィットするストラトキャスターの様に右腕とお腹が当たる部分を削ってあるというわけ。
で、我が家のテリーも同じ裏表部を削ってあったのですが、コレがどうにも中途半端で腹&腕の当たりや見た目もイマイチだったので、ベック氏のをお手本にもっとちゃんと削ってみることに。
『男は黙ってテレキャスター』
どこで覚えたセリフでしょうか。
エイモスギャレットの昔の記事だったか、ロイブキャナンのディスクレビューだったかは忘れましたが、妙にしっくり来る言葉ですねえ。
世界で初めての『ソリッドボディ』エレクトリックギターであるテレキャスター。
もちろんそれ以前にもピックアップが付いた箱式ギターはあったわけですが、いわゆる「エレキ」の歴史はここから始まったといってもいいエレキの元祖で、今だ現役のフェンダー社看板モデルのひとつ。
実は、我が家にも1960年代のテレキャスターがいらっしゃるのですが、あまり登場頻度が高くなく、ちょっとかわいそうでしたので、この度現役復帰させた次第であります。
90年代初頭でしょうか、手に入れたときから結構おつとめ品で、ピックアップもすでにノンオリジナル、その後いろいろイジリ倒している間に押入れ行き。その後いく年月。。。
しかし、ここ数年感じている『全てのエポックメイキングな事物は、それが生まれた頃のものが最も高いポテンシャルを秘めている』理論をまざまざと証明するアイテムが押し入れのアイツか?
クローゼットクラシックスというやつでしょうか。
というわけで引っ張りだして来て、色々やってみた所その『まざまざ』を体感できたというわけです。
まあ、バッチィわねっ!
これだから野郎の趣味なんてメンドーなだけじゃないの!
まあまあ、そんなこと言わないで。
写真のバッチィギターは、本物か再発レプリカモデルかは知りませんが、かの有名なジェフベックの『エスクワイヤー(テリーの1ピックアップ版)』ですね。
ご覧の通り、右腕があたるあたりの塗装が大幅に剥げていて、これはもともとまな板の様なテレキャスターボディを、テリーに比べ体にフィットするストラトキャスターの様に右腕とお腹が当たる部分を削ってあるというわけ。
で、我が家のテリーも同じ裏表部を削ってあったのですが、コレがどうにも中途半端で腹&腕の当たりや見た目もイマイチだったので、ベック氏のをお手本にもっとちゃんと削ってみることに。
こっちはベック氏の本物の写真。どんだけ削ってあるかがよく解りますね。
以前もご紹介したこのご本にも載ってますが、
先ずはこの裏表の写真をスキャナーでスキャン!
して、macで加工。
ギターの実寸に合わせるために照準としたのは、ボディ表はブリッジプレート、裏はネックジョイントプレートの大きさ。
スキャンした画像のブリッジ、ジョイントプレートが、実物と同じになる様にぐいぐい拡大&縮小を繰り返し、プリントアウト。
さっきは実寸化に使ったブリッジ、ジョイントプレートを今度はテンプレートにして、削った部分を切り取り型紙にし、ボディに当てて削り足りない部分にマーキング。どうも思い立ったらこの辺のアイディアにオツムがクルクルと回り出すのが素晴らしいですね。ヌハハ。
後はひたすらシャコシャコ、ペーパーと当て木当てゴムで削り取ったというわけ。
つづく!
男は黙ってテレキャスター2
19/12月/2011 13:44
世にテレキャス弾き数おれど、私が惹かれるテリーのミリキはこんな人たちやこんなところ。
Albert Collins
ギャイ〜ンと鋭い音とワイルドなフレーズがたまんないですねえ。
以前もご紹介したこのご本にも載ってますが、
先ずはこの裏表の写真をスキャナーでスキャン!
して、macで加工。
ギターの実寸に合わせるために照準としたのは、ボディ表はブリッジプレート、裏はネックジョイントプレートの大きさ。
スキャンした画像のブリッジ、ジョイントプレートが、実物と同じになる様にぐいぐい拡大&縮小を繰り返し、プリントアウト。
さっきは実寸化に使ったブリッジ、ジョイントプレートを今度はテンプレートにして、削った部分を切り取り型紙にし、ボディに当てて削り足りない部分にマーキング。どうも思い立ったらこの辺のアイディアにオツムがクルクルと回り出すのが素晴らしいですね。ヌハハ。
後はひたすらシャコシャコ、ペーパーと当て木当てゴムで削り取ったというわけ。
つづく!
男は黙ってテレキャスター2
19/12月/2011 13:44
世にテレキャス弾き数おれど、私が惹かれるテリーのミリキはこんな人たちやこんなところ。
Albert Collins
ギャイ〜ンと鋭い音とワイルドなフレーズがたまんないですねえ。
シブヤのLIVE INNで観たときは、長〜いシールドでステージから降りて客席を練り歩きエレベーターの所まで行って帰ってくるお約束を行って、そばを通った時に肩を叩いたら、コレまたコチコチの筋骨。”ICE PICKIN’”のまたの名は体を表す?
曲の最後で裏返しにして頭上に持ち上げたテレキャスを袈裟掛けに振り下ろしキメるのがカッコいいのなんのって。
James Burton
キャ〜素敵っ!イカすポーズ。
もともと50年代からテレキャスマスターだったお方ですが、
曲の最後で裏返しにして頭上に持ち上げたテレキャスを袈裟掛けに振り下ろしキメるのがカッコいいのなんのって。
James Burton
キャ〜素敵っ!イカすポーズ。
もともと50年代からテレキャスマスターだったお方ですが、
このお隣の方が’68年にカムバックするにあたってギタリストとして召還(でいいのかな?「呼び戻す」って意味だけど、バンドメンバーでは初めて。なれど、すべてはキングの元にあるということでは良いんじゃ無いの?このカムバック公演にはレッドツェッペリンだろうが誰であろうが、全員観に来たとのこと)した際に、この発売したてのピンクペイズリーのテレキャスターを手渡したそうです。さすがキング!粋なもんですな。
たしかヤホワ13のギタリストも使っていましたね。
時代ならではのルックスと言われますが、テレキャスターの中でも、ルックス(ご覧の通り)にしてもスペック(メイプルキャップネック)にしても格別のモデルであるわけで、その昔勤労青年はいつかは欲しい1本などと心に抱いておりましたが、あれよあれよという間にその希少性とヴィンテイジで価格は高騰し手の届かない物になり、たまに店先に姿を見せるそのピンク色もどんどん黄ばみくすんで行くのでした。
Amos Garrett
ちなみにこのジャケットのテリーのネックはグラファイト製でヘッドから何から真っ黒なもの。
このアルバムに入っていた”Sleepwalk”のカヴァは絶品でしたね。
マリアマルダーなんかでのプレイも印象的ですが、独特の弦のベンディングがテリー独自のサウンドにぴったり。
微妙な弦のベンド具合で言えばジェフベックもそうですが、テレキャスターは何かその気にさせる音を持ったギターなんですね。
ちなみにこのDVDでのBECKの”SLEEPWALK”も良いですなー。
もろサント&ジョニースタイルでプレイしてます。客席にはバウイやら色んな人もいて、浸りまくっています。
ここ何年かで一番良かったのはこちら。
TV用の収録?なので短いLIVE DVDですが、画質もめちゃ良し。
うわ〜、このギャ〜ッという音はまさにテレキャスのブリッジピックアップの音ですな。
ただキンキンなだけでなく、テリーの特徴としては、ブリッジピックアップがマイクロフォニックだということ。つまり、通常のピックアップ同様、磁界を乱す弦(磁性体)の振動で電気信号が生まれるだけでなく、ブリッジプレートと相まった玄妙な作用で実際の音声振動やらも拾ってしまいがちな特性があると言うもの。
先日、ヴィンテージショップでマーシャルをギンギンにして70’sテリーを試奏した際も、あまりのギンギンさにガハハと大笑いした私の声もしっかり拾っていました。
この辺もテリー独特のギャンギャンした音の要因なのですかな。
よく見ると、ロイのアンプはステージ後方、しかも後ろ向きに置いてあります。
確かこの人のアンプは、銀パネルのヴァイブロラックスリヴァーブで、上位機種のツインリヴァーブなんかよりは低出力なはずですが、70年代までのフェンダーアンプは、スペック上の『何ワット』よりも数倍の聴感上爆音が出ますので、バランスをとってなのか、あるいはロイにとって一番良い音が聴こえる位置なのか、はたまたウルサくってやってらんねぇのか解りませんが何故か後ろ向き。
ステージ後ろにもお客さんがびっしり入っており、アンプの真ん前に座ってる人はたまんねえだろうなあ。
お〜っと、フレディもテリー?
なんですけど、ブライアンメイのテリーサウンドを聴いて下さい。
この曲で2回もギターを持ち替えるのですが、1:45頃からテリーの音です。
いい音ですねえ。これフロント(ネック側のピックアップ)で弾いてますね。
たいていのLIVEではフロントで弾いてますが、ネック、ブリッジ両方のいいとこ取りの様なイイ音がしてますなぁ。
かつてテリーのフロントはパワー弱いから取り替えちまえーという行為が横行し、かくいう私の60’sテリーも購入時に付いていたフロントピックアップは若気の至りですぐさま取っ払ってどっかに放ってしまいましたが、ヴィンテイジものを弾くたびに思うのは、ちゃんとバランス取れてんだなということ。
ギターは構造上、ネックピックアップ側の方が弦の振幅が大きく音量も上がるため、ブリッジ側をパワフルにするか、弦に近づけて調整するのが必須な訳で、見た目からしての二つのピックアップのパワーの差は必然なテリーって、実はバランスばっちりなのです。
ウソだと思ったら、なるべく古め(70’s以前)で、オリジナルのピックアップが付いたテリーを楽器屋さんで弾いてみて下さい。
オリジナルのピックアップを取り替えてしまうなぞ、愚行だということがお解りいただけると思います。
いやいや、このブランドのピックアップは超初期のテリーの音を再現してると言うから、現状よりもさらに音が凄くなるんじゃないか、と思うのは人情ですが、フェンダーのオリジナルがそろってるなら、あまり意味の無いことかもしれません。
オー!マイNo.1 GSフェイバリット曲!
これ確かNHKの番組映像で、以前は司会のふにゃふにゃしたしゃべり方が気持ち悪いMC男子に紹介されデイヴ平尾氏苦笑いのイントロがついた動画があったのですが。
ここのでのエディ藩さんのテリーにはジャズマスターの様なヴィブラートユニットが付いていますね。横のミキサーの上にはBINSONのエコレックも見えます。
これまたテレキャスならではのいい音ですなあ。最後のメジャーセブンスがイカしてますねぇ。
つづくっ!
男は黙ってテレキャスター3
23/12月/2011 01:09
私のテレキャスターは、ネックエンドのスタンプによると、1967年製。
?
ちょっと待ったぁ〜っ!
‘67年にはすでに『トランジションロゴ』っちゅー
これ
になっとるはずやんけ?
キミのは、いわゆるっぷっぷっぱぱっッぱちもんっちゅうやっちゃ!
悪いこといわんさかい、今すぐこんなコラム辞めなはれ!
まあまあ、そう言わずに。
フェンダーのウネウネしたロゴ期は、デカール(プラモデルの完成時に、ラインとかロゴとか水に浸して台紙からヌルヌルずらして貼付けるあれ)をロゴに張り付けるスタイルですが、私のヘッドには、デカールの上からベッタリ塗装が乗っています。
前記の理由で剥がれやすいものですから、前オーナーがOLDロゴに張り替えて、二度と剥がれない様に上から塗装を行ったようですな。
ネックが本物かは、70年代ものとは異なる握りと振動と響きで体感できてるからニセモノの心配なんかしないさっ。へっん!
元々の塗装は、写真が残ってなくて恐縮ですが、フェンダーのお家芸カラー『ブロンド』だったのです。
あー、ブロンドっていわゆるパツキン、あいや失礼、白人系の方の金色に輝く髪の色をイメージしがちですが、(言葉の本来の意味は知りませんが)もっと白い、透明感のあるアイヴォリー系の色なんじゃないでしょうか(そういう髪の方もいますね。それがブロンドでしょう)。
50年代のテレキャスターと言うと、
これはさほど色焼けしていない方ですが、いわゆる『バタースコッチ』と言われるものですね。
しかし、53年ものでも、『ブロンド』カラーのミントコンディションに近いものだと、
こんだけ
白っぽかったりするんですな。
んで、60年代ものになると、
使い込んだものでも、コレくらい白味が強かったりの状態で残っていたりするのです。
白っぽかったりするんですな。
んで、60年代ものになると、
使い込んだものでも、コレくらい白味が強かったりの状態で残っていたりするのです。
おっと、でも、
先の50’sものに比べると、木目が透けていませんねぇ。
そーなんですよ。
実はわたしの元ブロンドテリーも、ほとんど木目が透けておらず、塗膜がびっしりと厚かったので、以前試しにと思ってペーパーでサクサクこすり取っていたら見事に2層になっていた上側を取り去ることが出来(60’sのポリエステル?ポリウレタン?塗装ならでは)、しっかり木目がいい具合に透けたブロンドフィニッシュが出現し、それはそれで大変いい塩梅のものでした。
『男は黙って〜1』でご紹介した、
これなんか
見るとよく解るのですが、
塗装の剥げている左下の部分には黒く濃い木目の筋が見えます。
そーなんです。
『アッシュ』という、テレキャスに多く使われていた木材は、この様にくっきり木目が際立つ材木であり、半透明の塗膜から透けて見えるこの木目が、『テレキャス+ブロンド塗装』の最大の魅力であるわけです。
先の50’sものに比べると、木目が透けていませんねぇ。
そーなんですよ。
実はわたしの元ブロンドテリーも、ほとんど木目が透けておらず、塗膜がびっしりと厚かったので、以前試しにと思ってペーパーでサクサクこすり取っていたら見事に2層になっていた上側を取り去ることが出来(60’sのポリエステル?ポリウレタン?塗装ならでは)、しっかり木目がいい具合に透けたブロンドフィニッシュが出現し、それはそれで大変いい塩梅のものでした。
『男は黙って〜1』でご紹介した、
これなんか
見るとよく解るのですが、
塗装の剥げている左下の部分には黒く濃い木目の筋が見えます。
そーなんです。
『アッシュ』という、テレキャスに多く使われていた木材は、この様にくっきり木目が際立つ材木であり、半透明の塗膜から透けて見えるこの木目が、『テレキャス+ブロンド塗装』の最大の魅力であるわけです。
しかしテレキャスは茶色です。
??
10代の頃より色んなギター、70‘s以降の特にロックシーンで見て来たギターの数々の中で抱いて来たテレキャスターの私のイメージと言うと、キースリチャーズに代表されるバタースコッチブロンドより、『茶色』のテレキャスター。
リアルタイムで見て来た人にはこの人がいますね。
70年代の後半から80年代にかけてはへたくその極地に陥り、私の友人に言わせると『中坊』みたいなプレイだった御仁ですが、その中でも大変印象的だったのがこちら。
??
10代の頃より色んなギター、70‘s以降の特にロックシーンで見て来たギターの数々の中で抱いて来たテレキャスターの私のイメージと言うと、キースリチャーズに代表されるバタースコッチブロンドより、『茶色』のテレキャスター。
リアルタイムで見て来た人にはこの人がいますね。
70年代の後半から80年代にかけてはへたくその極地に陥り、私の友人に言わせると『中坊』みたいなプレイだった御仁ですが、その中でも大変印象的だったのがこちら。
挙動がおかしいですね。
しかし曲のド頭、カウントの代わりか、アップピッキングで弾くコード『キェロロ〜』がこの人のカリスマ性を象徴してるなーと、いつ観ても思います。
曲はショパンのプレリュード。ジェーンバーキンの『ジェーンB.』だったりもしますね。
このペイジのカヴァを観聴きして、聴きなじんだショパンの前奏曲を奏でるヨレヨレギターに『何コレ〜?』とおっしゃる方も当時からいっぱいいたでしょうが、この時期のペイジの、この人にしかできないミリキにあふれている演奏だと思いますが。私は。
ちなみにこの曲は、この頃この人が手がけたサウウンドトラック、『DETH WISH 2〜ロサンゼルス』からのもの。
そうです。ポールカージーさんが帰って来たあの映画です!
この映画の後だか前だか、『ロサンゼルス大山火事』という事件があり、ビバリーヒルズの邸宅にいたブロンソンが自ら消火活動に参加し、新聞に『ブロンソン、私生活でも自警団』と出たとか出なかったとか。
ちなみに現在再発されているDVDには、しっかり大塚周夫さん吹き替えの日本語音声も入っているそうで、そうでなくっちゃね。
冒頭、奥さんと娘と遊園地に出かけたブロンソン(カージーさん)が娘のためとおためごかしを言ってアイスクリームを買いに行くと、その姿を見ていた悪どもが『おい見ろよ』『あ〜ぁ、とっぽいオヤジだぜ』
一番好きなシーンです。
ジミーペイジのサントラと言えば、『ルシファーライジング』もありましたね。
このジャケのLPを以前持っていたのですが、どっか行ってしまって見当たりません。
『ルシファー〜』は結局、服役中のボビーボーソレイユと服役仲間達との「フリーダムオーケストラ」による音楽が採用されたわけで、アンガーのイメージするものと合致したのはボビーの方だろうなと思うのですが、ジミーペイジの方もなかなかの作品だと思います。
いわゆるロックサイドからはあまり理解されませんが、’75年だか77年だかのインタビューで、「今何を好んで聴いていますか?」との質問には、『ペンデレッキ』と答えていました。
音楽に対する深さは相当なものであったことが伺えますね。
えー、で「茶色」ですが、ペイジの先のテリーは、53年のボディ(もちろんリフィニッシュでしょうが)に、ツェッペリン初期に使っていたドラゴンペイントのテリーのネックを付けたものだそう。
あとは誰だろう?
あ、これは黒か....
でも、テリー、特にローズネックにはダークカラーだよな。
日本にはこんな人もいますね。
この人の愛用テリーは70年代後半だかのもので、
チョコレートブラウンが似合ってるよなー。
後は、有名どころですと、
この方のは、アッシュではなくて「ローズウッド」ですが。
でもやっぱりダークカラーが似合います。
では、代え難いミリキのぼろぼろブロンドカラーを捨ててリフィニッシュに至るにはどうしましょう。
ペイジさん逹さんのブラウンは、もちろん木目の見えない塗りつぶしの茶色です。
でも、長年ブロンドを捨てられなかったのは、微妙な木目の透け具合に大変未練があったから。
そこであがって来た案が『オックスブラッド』。
皮革の染色等でおなじみの濃い赤系の色ですが、ギターでは何といってもこちら。
バナードパーディの目つきが不気味。
そうです、50年代のレスポールをリフィニッシュしたこのレスポールが実は”Ox Blood”。
つまり『牛の血色』。
スーパーで売ってる牛肉とか見ると鮮やかな赤い色をしていますが、牛の血は非常に濃いダークな赤い色をしております。
ヘルマンニッチ(ニッチェ)と言う芸術家をご存知でしょうか?
古城やらで牛の肉や血を使ってパフォーマンスをやる人で、ビデオを観たことがあるのですが、作品の真っ赤っかな血の色も、バケツ一杯に運んでくる素材の”Ox Blood”は、赤黒いほどの濃い色をしています(ちなみに、この人のパフォーマンスには絶えず音楽が流れていて、そのサントラと言うか実況録音アルバムも持っているのですが、これがまたいいんですな)。
またまた話が飛びましたが、ジェフベックのその”Ox Blood”は、まさに伝説の名器で、GIBSONからレプリカモデルが出ているほど。
ほほ〜、塗りつぶしなんですね。
しかし、この新品なのに使い込んだ仕様=キズやら何やらを付けるってのはどうなんでしょ?
あっ、また話が飛んでしまうので、これに関してはまたいずれ。
こっちはベック本人の本物。
ほぼ真っ黒じゃん。
『ベックブック』では『ブラックレスポール』として紹介されていたし、70年代グレコのコピーモデルは『ダークグリーン』でしたね。この写真も緑がかっているし、濃い微妙な赤系は光の反射で緑っぽく見える瞬間ってありますよね。
単調な『茶色』ではなくって、この”Ox Blood”みたいに微妙な、玉虫色的な色がいいんじゃねえかと長年思って来たのですが、いよいよ実行に移す時が。
しかし、木目も透かしたいなと。
例えばこんな感じとか。
透かすにはシースルーの色調にしなくてなならず、最初は木部に直接調合した色を塗り込む「木地着」という手法を選んだのですが、良い赤味が出ず、一からやり直そうか、ラッカー塗装に変更しようか。。。
都心の名だたるDIYショップの塗料売場に行って、家庭用塗料の趨勢とか全く参考にならない話を聞かされたりとか色々あったのですが、結局、木地にある程度付けた濃い色はそのままに、その色も生かし、また木目も透かして上からシースルー系の色を数種重ねて、微妙な”Ox Blood”風味を出そうとチャレンジ。
最終的にトップに重ねるクリアーラッカーとケンカしない塗料で色の種類が合致するものとして選んだのがこれ、
ご存じタミヤカラー。
またもやアキバに出向いて、何かコスプレのモチベーションが途絶えてしまった様なスタッフさん達のいる模型屋さんで購入。
左から赤、青、スモーク。全てシースルーです。
この3色の重ね具合で、いい感じの”Ox Blood”感が出るのではないかと、チャレンジしてみました。
出ました。
OxBloodというより、かなりいい感じのブラウンカラーが予期せず出現。
おっ、木目透けてますねぇ。適度な濃淡ムラがまたいい感じ。
明る目だとこんな感じ。
肘の部分はどうでしょう?
ふ〜む。
ほ〜、
いい写真写り。
裏は?
ちょっと暗いす。
いい感じで削れてますねえ。
フラッシュ焚くと木目と継ぎ目が見えます。
着色後はクリアーラッカーをたっぷり(スプレーで3本)塗って仕上げたのですが、それがこちら。
自分でやるならやっぱりこのスプレー。超久々にお目にかかりました。
初めてそんなことしたのは四半世紀前ですが、その頃から変わらぬこのデザイン。
にゃはは、このイラストも懐かしーっ!
ご近所の迷惑にならない様気をつけてちょこちょこ行いましたが、なかなかの仕上がり。
もっとも、目止めが甘くて、木目の濃いライン部分が木の導管にそって痩せて来たりしてますが、まぁ、いいでしょう。
ということで、”telecaster”のカテゴリー独立させました。
つづくっっ!
男は黙ってテレキャスター4
23/12月/2011 15:05
ナゾー?
ローンブローゾー??
この人はMr.ナゾー。
んじゃ、ロ〜ンブロ〜ゾ〜って何だ?
高度成長期なんて、今からすると夢見たいな時代にやってた、金粉ショーから抜け出て来た様な貧相なヒーローが活躍するアニメのことナゾ覚えていませんっ。
今回はわがテリーの「ナゾ」について。
これが通常のテリーのブリッジ。
これは60年代ものにちらほら見られる、ビグスビー付きヴァージョン。
しかしですね、私のテリーには、今現在通常のブリッジプレートが付いていますが、手に入れた時には、ビグスビー仕様のブリッジアンカー跡(穴を埋めた)がありました。
何かと言うと、
この丸印の箇所には、ブリッジを支えるスタッドが出ており、それを受けるアンカーが、ボディに埋め込まれているのです。つまり、フェンダージャガーやムスタングなんかと同じブリッジ構造なわけですな。
それだけなら、『もともとビグスビー仕様だったテリーを、後から通常のものに付け替えたのだなと思っていました。
しかし、今回のリフィニッシュ時に完全に塗装を剥がした際気付いたのですが、
緑丸箇所にあるべき、ブリッジプレートをボディに固定するためのネジの穴が見当たらないのです。
通常スタイルのブリッジプレートを固定するこの4カ所のネジ穴と、弦通しの穴があるのみです。
ビグスビーユニットを固定するネジ穴はありましたので、ビグスビー付きで使用されていたことは間違いなさそうです。
ノーマルブリッジにビグスビーだけ付け足しただけだったとか?
では、2カ所のブリッジアンカー跡と思われる穴はなんぞや?
ビグスビー用ブリッジが付いていたのなら、先の5カ所の取付け穴の跡があってしかるべしだし。。。
あちらを立てればこちらが立たず。
もしかして、例の”Fender”ヘッドロゴが年代相応のものでないのも何か関係があるとか?
ストラトキャスターより遅れて、テリーがトランジションロゴに変わったのは’66年になってからと言うし、古ロゴのストックネックを’67年になってデイトスタンプし組み上げたもの??
でも厚めのヘッドは年相応だし、、、
ボディもビグスビー用にブリッジアンカー用の穴をあけてあったストック?
ネックもボディも、たまたま残っていたストックを組み上げた?
あ、でもビグスビーユニットは付けた跡があるし、、、、
ウ〜〜ン?
ム〜〜〜〜〜
ロ〜〜〜ンブロォ〜〜ゾォ〜〜〜〜ッッ!!!
おお!超人的な頭脳を持ってしても世界征服がままならないDr.ナゾーの苦悩の雄叫びもかくのごとしだったのでしょうか?
次回はテリーコラム最終回。たぶん。
つづくっ!!
男は黙ってテレキャスター5
31/12月/2011 03:01
なんとか本年中に固まりました!めでたし。
しかし今付いてるピックガード(アキバで千円)もそうなのですが、つるつるピカピカの表面と、そそり立った直角の角がどうもね。
といっても、前もちょこっと書きましたが、わざわざ新品の状態のギターを、塗装を劣化させたりだの何だの古くさ加工して新品で売ってるのは『アホか!』と思ってしまうのであります。
私自身ヴィンテイジものが大好きであり、同年同モデルであっても世に出て数十年様々な状況、愛され方をされたその見てくれは、まさに十丁十色。その表情には、果たしていかなるサウンドを奏でるであろうかを喚起させるものがありありとしているのは、どこか人間の様でもあるな、なぞと常々感じているわけであります。
しかし、レプリカや”リイシュー”と言われる新品の見てくれを『古』加工しても、音そのものや、ギター全体のワンワンするヴァイブレイションがヴィンテイジに匹敵するほどのものには決してならず、全く別もの。
一番大事な事なれど、えっ?それを求めてはいないってこと?
コレについての要因はここでは詳しく触れませんが、結局はこれまた『目に見えない大切なこと』のプライオリティがどこまで高いかということでしょうか。
まあ、もっとも後追いの検証ですから、『同じ』ものが出来上がる確率は決して100%になることは無いことを十分踏まえた上で、確率を上げるチャレンジはできるわけです。
しかし、それは、見た目の『古加工』とは一切関係ないことだと思います。
確かに、現行のモデルとは微妙に異なるデザインのレプリカパーツを使ってリプレイスメントを行うことは、ヴィンテイジギターの持つ佇まいや雰囲気を壊さない様にするに有効です。
しかし、それをわざわざキズや錆や劣化加工を施してまで装着しようとは、私は思いません。
カラーや材質、デザイン、寸法を合わせたものならば、『新品』でいいじゃありませんか。
しかも、『古加工』したギターはめちゃくちゃ高い。
ならば、本物買っちゃえば?と、いつでも口から出そうになります。
もちろん、50年代後半のレスポール何ぞはもはやそういう範疇を飛び越えてしまっているギターですが、それ以外なら、何かと価格の高低差もあったり、もちろん状態もまちまちだったりと、モデルのターゲットが定まれば、探す楽しみ、出会う楽しみもあるというものです。
なんてったって、『古加工新品』には出せない本物の音を秘めているのですから。
何年か前に60年代GIBSONのあるモデルを購入したときは、もはやインターネット時代。
日本全国のヴィンテイジ情報は楽々手に入るわけですから、落ち着いて行動もできるというものです。
都内数件の在庫に当たりをつけて訪ね、試奏させてもらったのは、今でも良く覚えている楽しい経験でした。
あるショップでは既に売約済み、そしてあるショップでは、それこそ素晴らしきヴィンテイジ見た目であったものの、音はスカスカ。ブリッジ近辺も妙な具合で、お店のスタッフさん曰く『調整して直せますよ』。
洋服でも何でもそうですが、こういうセリフには要注意、もとよりやめとけ。という経験値を多少なりとも持っていたため、色々逐一感じる違和感に、どこかの検死官ドラマじゃありませんが、『オレのとは違うなぁ〜』とつぶやいて店を後にしました。
結局は、ピックアップも少々後年のものに交換、アッセンブリー、ノブはリプレイスメントものの新品に交換済み。塗装にはオーヴァーラッカー、ピックアップのザグリにも多少いじった跡が。。。という状態のものを購入したのですが、このギターを試奏、しかも生音鳴らした瞬間、『オレのだぁ〜!』と直感したのです。
はい、スミマセン。テリーの話に戻ります。
でもってピックガードですが、またもや千円のツルピカかな〜と思っていたのですが、50’sテリーの黒いピックガードの質感が、パーツ売りされているもののどれとも違う雰囲気なんだよな。ということにあらためてアテンション。
使い込んだり、経年変化で油っ気が抜けただけじゃないんじゃないの?
ということで調べてみると、50’sテリー黒ピックガードは、材質がモロいベークライト製、しかも黒いベークライトの上からさらに黒い塗装がなされてある!
なるほど、ただの素材のみの黒色質感ではないのだな。
そして、もっと見た目上の質感を左右していたのが、縁を面取りしてある!
これ結構決定的かも。
ということで、探せばドンズバのリプレイスメントパーツもあるのでしょうが、高くつきそうだったし、たまたま、つや消しですが、テリー用黒ピックガードが千円以下で手に入ったのでこれを利用することに。
早速縁をペーパー&お手手で面取り。
そしたら、上から黒ラッカー(ツヤあり)塗装。
元がつや消し(つまり大変きめ細かいザラザラ)ですから、上からツヤありを吹いてもそこそこマットな見た目になるはず。して、『自分で使い込む』うちに、ピック跡が刷れて素材面が出てくるんだったら、どうせつや消しっぽくなるんだし、それはそれでイイんじゃないのということで。
そして、せっかくやるんだったらも一個仕掛けを。
FENDERの50年代テリー黒ピックガードは、その黒塗装を施す際に、丸いペンキ缶の上にのせてプシューっとスプレーされたそうで、裏側には塗料が回り込み、土台の丸ペンキ缶の跡が残っちゃってるんだとか。
結構ネット上に写真があったので、大体の位置を確認して、DVD-Rのパルクケースの上に置いてレッツスプレイ!
にゃはは、できました。
ちょっと解りにくいですかね。
黄色い丸あたりが、回り込んだ塗料が乗らなかった部分です。
表側は狙い通りの程よい半ツヤ感!
そして、
面取り感も程よく、遂にしっくり来ましたねー。
実に当時っぽい『新品』でっせ。
ちなみに、ブリッジの駒は大分昔に替えたグラファイト(多分。詳しくは忘れた)のものです。ブリッジピックアップとの黒同士がボディ全体のダークカラーにマッチしていい塩梅。しかしそこにスイッチノブだけ『白』ってのがイキなポイントだよな。しかも丸形。
大抵すぐすっぽ抜けちゃうからしっかり固定しとかなきゃ。
でも、以前のビルローレンスハムバッカー装着時に比べインパクトは薄めで、当たり前ですが実にノーマルライクなルックスになりましたね。
ということで、年末テレキャスタープロジェクト完了!
あらためまして、今後とも末永くよろしくね。
いい娘だね(男は黙ってテレキャスター6)
18/1月/2012 17:20
う〜ん、Appleのメールについつい乗らされて、ほとんど使った事のないiphotoというアプリを立ち上げ仰せの通りにした所、なんと約12時間で出荷、今日届いてしまいました。
??
そうなんです。iphotoでカレンダーが自分でレイアウトできてオーダー可能なのですな。
写真は自分のmacにあるものだったら何でも使えるので、個人のものだし、好き勝手放題。ぬはは。
ということで、時代劇モードで作っちゃいましたとさ。
アホですね〜♡
『ヨロキンナイト』で撮影した写真も織り交ぜて、12ヶ月月めくりです。
出来映えはというと、解像度の低いものは当然荒れますが、全体的に少々暗めかな?
しっかりした印刷ですが、もちっと発色のイイインクにしてくれればなぁ、なんてね。
iphotoには『写真集』モードもあるので、写真を単にピクチャフォルダに貯めとくより、とりあえずmac上で編集して写真集にして保存しておくのも手ですな。
現物化発注しなけりゃタダですからね。
はい、では『男は黙ってテレキャスター』の少々続き。
先日、その筋の方と少々お話しする機会がありまして、1本1本個体差のあるヴィンテイジギターですが、テレキャスターもそのご多分に漏れず、50年代、60年代のものも実際手に取りネックをニギニギしてみると、近い年代のものでもなんとまあ様々だこと。
これだからヴィンテイジものはたまりません。
前にも書きましたが、1本1本の表情、手触り、佇まいの個性は、まさに人のそれの様です。
めぐり逢った縁みたいなものを感じてしまいますね。
で、ウチのオックスブラッド(その実ブラウン)テリーちゃんも、自家製要素多数ゆえまさにワンandオンリー。
そして、一人で疑問に思っていた出自に関わるナゾ(『男は黙って〜4』ご参照)についても思い切って訊いてみると、
・ブリッジ部の中途半端な穴は、ビグスビー仕様で加工したボディ(ブリッジスタッド穴開けまでは塗装前。ネジ穴が無いのは塗装後の作業だから?)を、結局ノーマルブリッジ装着で出荷したため。
・ヘッドのロゴが古いタイプのものなのも、ストックを使用した可能性は十分にある。結構ある事だったりして。
ふ〜ん、なるほどね。
んでもあくまでそれは周辺的な事で、もっと大本の所で気に入ってるわけですからね。
それもなかなか口じゃ説明できないとか、私だけにしか解らないというか、
ジャックスの『いい娘だね』じゃありませんが、そういうことです。
ジャックスボックスを聴きまくっていた20代のまだ実家にいる頃、自室で昼間っからギター片手に『誰が言お〜うと〜おまえのよさ〜は〜、オレしか解らなぁ〜ィー』とか銅鑼声張り上げて唄っていた所、どうやら母親の友人が訪ねて来たらしく階下より『としやっ!やめなさーいっっ!!』、『あら、いい声じゃない』。
一人で悦に入っていたくせに怒られて恥ずかしいやら、お世辞でも褒められてちょっとその気になったりとかしたことがありましたなぁ、そういえば。
あ、そだそだ、追伸。
FENDERは60年代の後半になると、塗装がラッカーからポリエステル?になるわけですが、ラッカー塗装はご存知の通り、大変薄く、特に手を触れるネック裏は大抵剥がれてしまってたりしますね。
ウチのテレですとこんな感じですな。
ヘッドの付け根あたりからヘッド側にかけて茶褐色になっているのが、ラッカー塗装が残っている部分です。
ということで、反対にネック握り帯は白っちゃけてますが、これはラッカー塗装が長年こすられて剥げちゃってるわけですな。
むかしむかし、「オールドギター」なんてブームが起きた頃には、塗装の種類の事なんて知らないティーネイジャーは、「何でオレギタは、彼奴らのみたいに渋く剥げて来たりしないの?」とか、「ヤツのギブソーンレスポールはベルトバックルが凹凹いい具合に付いてカッコいいのにオレッちの○ーカイはそうなんねーの?」なんて悩んだものですが、ヴィンテイジは大事にしなくっちゃとなった今となっては、この大抵ハゲ散らかしてるFENDERネックってこのままにしといて大丈夫なの?なんて疑問も常に抱いているわけです。
手の汗や水分をドンドコ吸っちゃって鳴りが悪くなっちゃわねーか心配!
ラッカーが剥がれても、目止めが残ってれば大丈夫との事ですが、弾くほどどす黒くなってしまうので、たまにアルコール系のウエットティッシュでキレイにしてあげたりしてます。
今の状態に大変満足しており、要らぬ湿気からは守ってあげたいのですが、何かいい方法ってあるんでしょうかね?
不思議とこういう話って聞いた事無いですな。
どなたかご存知でしたら教えて下され。
コメント
「保護するにはクリアを吹き直した方が良いけど、サウンドは確実に変わってしまう」そうな。
メイプル指板のリフレット際には、指板のクリアを吹き直すのが一般的なんですが、音が変わるのを嫌って、そのまんまの劣化具合でリフレットを依頼されることが多いそうです。キースのテリーもリフレットされてますが、指板はリフィニッシュされていないそうな。
現状の剥がれ具合を維持しながらフレットを抜く作業って、恐ろしく面倒臭いでしょうね。
昔、家具職人をやっていたときに親方さんに教わったんですが、鉋で仕上げを行った場合、ヤスリと違って表面に段差が出来ないので水を弾くんだそうです。
ギターのネックも仕上げは鉋(あるいは、のようなもの)で行っている(はず)ので、汗や湿気を吸い込んでしまうことは「ない」と思いますよ。
塗装をヤスリで剥がしちゃった場合は別でしょうけどね。
ポリだとどうしようもないですが、ラッカーのヴィンテイジだと指坂の塗装そのまま残すってのもありでしょうね。『オーバーラッカー』って良く聞く言葉ですけどその効能はどんなものかと思っていました。家具職人とはまた貴重なご経験ですね。
今度ベニマロさんのブログにもコメントで御邪魔しますのでよろしくです。