マスタード(マスタン子ちゃん3)


みなさんマスタードって好き?

 
これはとあるブラッスリーでステーキを頼んだら付いてきた、マイユ(MAILLE)のディジョンマスタード。
フランス語では『ムターd 』。
そういえば、「さらば友よ」で案の定ネンゴロになって転がり込んだブルジットフォセーの部屋で、出てきたチキンに辛子が付いてないことにイライラして『ムター、ムター』と怒鳴るシーンが印象的でしたね。あ、アランドロンの話ね。

あれは、おぼこ娘に手をつけたはいいが、ぬいぐるみまで転がっているお子ちゃまの部屋にイライラしっぱなし、ニセ医者&盗人であるドロンには甘すぎる世界ってことをよく表してるのが辛子(moutarde)のくだりだったのかもね。
ところでこのマイユのムターは美味かったですよ。
ステーキはもちろん、奥に見えるパンにヌリヌリして食ってたくらい。
でももうちょっとだけ酸味が少ないといいかなぁ〜。

辛子、マスタード類はなかなか難しいですね。
以前に、生わさびをおろすんじゃなかったら、下手なチューブものとかより粉わさびをネリネリしたほうがマシじゃ!なんて極論を書きましたが、辛子も辛子で、おでんを行う際にはやはり粉辛子を食する前にネリネリするのが一番。ま、辛子はわさびと違いますからね。でも粒を粉にして酢や諸々を加えたいわゆる『マスタード』も、好きなんだけれどなかなかイイのに巡り合わないってのが痛し痒し、辛し酸っぱし.... ならいっそ自作ですか?
う〜ん、それはまたの機会にしましょ。


まっ!いくら好きだからってそんなにマスタードたっぷり付けちゃって〜。

いえいえ、そうじゃないんです。

今回は、マスタードならぬ、マスタン子ちゃんに必要なお道具のご紹介。
MADE IN U.S.A.で右端に3/32と書いてあるということは、3/32インチ(2.38125mm)のなにがしかということですな。

全体図はこちら。



そうです、


六角レンチでございます。

マスタングの調整で一番の要と言って良いのが、テイルピースの高さ。
弦のテンションに関わる部分だということは皆さんよくご存知でしょうが、マスタングの場合は、トレモロユニットのスプリングの張力と弦のテンションをベストバランスにしてやらねばならず、その調整を行えるのがテイルピースの高さ。
これが大変なのね。未だにジャストポイントを見つけられていません。

もちろんブリッジの高さも関わってきますが、その高低には限度があり、というかベスポジとったらなかなかブリッジの高さって動かせません。
また、バネの張力はユニット内部のバネを止める位置が段階的に選べたりしますが、これも『微調整』とはいきませんね。

ということで、そのどんぴしゃりの位置をキメるべく、マスタングオーナーはレンチ片手に今日も努力しているのです。
一度調整の上手いプロに託してもみようとは思っていますが、ある程度は自分で感覚掴んでおかないとね。

しかし、通常身近に売っているレンチ(インチのやつね)で調整しようとすると、

ほらほら、アームに当たっちゃって可動範囲が狭く、そのため何度も挿し直して、その度に穴の奥にある六角溝とレンチがなかなか噛み合わずイライラしたり、


ならばとこのように挿してみても、今度は短い頭を回すには指がイテテになってしまい、本来明るい未来を期待し集中して行う作業が、指が覚えている痛みのおかげで億劫なものとなり結果いつまでたっても調整できず、オイオイ何てこったい!とまたイライラして精神的によくありません。

そこで登場するのが、このマスタード色のハンドルがついたレンチです。


ほらね、アームにも干渉しないからこのまま何遍でも回せるし、太いハンドルをガッチリ握って微調整できるもんね。

ん〜、道具がイイと俄然やる気になりますねぇ〜。
形から入る私のイイトコロでしょうか。

んじゃ次はブリッジ高調整用0.05インチ(1.27mm)?レンチのグリップorハンドル付きを探さねば!
マスタードも言ってみりゃ素晴らしきキュキジーヌの為の『道具』ですから追求してみましょか?

と思っていたら冷蔵庫からこんなものが出てきました。

 
『地獄のマスタード』

70年代KISSかチャックノリスかと言ったネーミングですが、"BEYOND HOT"とか言われてもどうして良いか解りません。
でも実はこれ、酸っぱ味が前に出てこないタイプで結構使えるかも!
しかもななんと原材料名には『ハチミツ』の文字も!

こ、これが噂に聞く『ハニーマスタード』っちゅうヤツなのでは?違うか!

ということで、とっくに賞味期限が切れちゃってますが、我が家の「裏ハニーマスタード」として大活躍。片方のパンには瓶入りマヨ、もう片方には地獄をなすりつけ、ホットサンドを朝食、酒のアテetc.でパクパクしていたら見事なポンポコ腹が復活。
むぅ〜、美食との戦いもマスタングの調整同様、一筋縄ではいかぬか。

海原雄山(声 大塚周夫)の高笑いが耳元でワンワンしだしたので今回はこの辺で。

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