You’re my midnight Queen その3



ほらやっぱりゼマティスじゃ~ん?

もうやめときましょうその話は。
私あのブランドには毛ほどもなびいた事がありませんのよ。

では、額縁入りのサンタナの写真を見て何を閃いたかというと、

 


BORBOLETTA仕様のL6S

BORBOLETTA、モルフォ蝶ですね。

ちなみにこれがウチにあるBORBOLETTAのジャケ&インナー。

日本盤(CBS SONY)なんですが、SONYの文字も、日本盤のSOPO 17の番号もありませんね。

PC 33135とな。

これ、アメリカオリジナル盤の番号なんですよ。

アルミ蒸着だか貼合であるアルグラス?という現在廃盤の技術の紙だそうで、一説には、この印刷技術が当時日本に無かったかコスト面かの理由で、ジャケ&インナーを輸入して日本でリリースしたんだとか。

へ~、

でももちょっと気になったのが、レコードのレーベルを見るとそこにもPC33135 PRINTED IN USAとなっていて、もっと言っちゃうと、ランアウト部のスタンプ(音が入っていないレーベル周囲にある刻印)は、アメリカオリジナル同様P AL 33135-1Bって、もしかしてこれ、盤も輸入して、日本のライナーノーツだけ入れて販売したんじゃないの?という疑問が湧いてきます。

盤もオリジナルということは、このmidnight specialの第1回目「真夜中のランプ」に書いた、某中古盤屋に「音が違う!USオリジナル!!」とかいうコメント付きで2万円くらいで売られていたあれと、500円だったウチのと何が違うんでしょうね?

ウチのも音イイと思うんだけどなー。

ところで、BORBOLETTA仕様のL6-Sの写真は極端に少なくて、ましてや当時の動画なんてと思っていたのですが、 探せばあるものですね。


「君に捧げるサンバ」

イイですよね。ラストにお約束の「ブリージン」を挟み込むのがガボールサボを敬愛するサンタナならでは。
そのラストあたりで、角度によって変化する蝶の羽根の輝き。

ところでガボールといえばおぼ~ん、前回出てきたお盆の話は何かというと、

 
ワオ!

モルフォ蝶のお盆を手に入れたのですな。
現在は輸出禁止でしょうが、ブラジルメイドの年季の入ったものです。
額入りのデカイものは相当高額のようですが、こちらはかなりリーズナブルなお値段でした。
一見するとそれこそ印刷の様にも見えますが、羽根の上にガラスが被せてあるのですな。

んじゃこれで、自宅で立ち飲み飲み比べセットでもやるの?
さぞかしガラスグラスやトレイに青の輝きが透けてステキなんでしょね、なんて事ではなく、
もうお気付きですよね?
 
ワ~オ!

そうなんですよ、トップの写真はアルミ板にスプレーノリを吹き付けていた図なんですね。
お盆を分解すると、薄~い紙の上に羽根が重ねて貼り付けてあるので、その紙ごとそのままアルミにペタリコ。

そんなに大きくないお盆だったのでサイズもギリだったのですが、でもウエストのくびれからおヒップにかけてのラインに合わせて放射状になってるトコロなんざタマリませんねぇ。

じゃ、立ち飲みできないの残念ですね。そっか!ハギレでコースターでも作っちゃえばインじゃん?

そういう事ではありません。
余った羽根は補修用に大事に取ってあるのです。

しかし貼り付けたはイイのですが、このあとどうしましょ?
当初はクリアの何がしかを吹き付けちゃえばインじゃん?
なんて考えていたのですが、そうは問屋さんが卸してくれないんですねぇ。

実はこのモルフォ蝶の羽根って青色じゃないのご存知でした?

???

これがモルフォ蝶の羽根(燐粉?)のドアップでありまして、このヒダヒダの間隔が丁度青色の波長のナニだそうでして、入ってきた光に対して青い光のみが強調されて反射して出てくると、こういったお話であります。

 

つまりは、塗料やら溶剤やらを上から~なんてのはNGなんですね。
いつぞや「トリパブ」のお話をしましたっけね。
蝶じゃなくって鳥顔のママさんがやってるパブではありません。

紙やらの上に吹いてその上から吹く塗料やらがシミシミにならない様に出来る重宝なものですが、試しにハギレでやってみたらこれもダメ。最初は光の屈折率が変わったのか緑色に変化して、その内地の褐色になってお終い。そうなんです。モルフォの羽根の「色」は褐色なんです。つまり青色は色素じゃないんですね。

ん~、ならばここで発想の転換ですね。
額縁やお盆がガラスを被せて保護と平滑な表面を保っているならばそれをすれば良いのに。

んじゃアクリルか?


おほー、イイじゃないですか!

ボディは黒に近い色にしますので、「男はやっぱりストラトかしら 15」で取った杵柄、簡易エアブラシで縁をぼかしましょ。
上手く行ってるようですが、実はここまでくるのが大変。

アクリルはとにかく衝撃に弱く、ちょっとのことでヒビが入ったり、よし、これで最後の穴開けだ!なんて時に「パッリ~ン」なんて音を立てて無惨にも砕けて行く我が夢よ希望よ。
ここにきてまた修行がやってきてしまったのね、でも僕ちゃん負けない。

穴あけのドリルをステップドリルにして割れを防いだり、切り出しに使った半田ゴテもどきをやめて糸ノコにしたり(糸ノコ最強です)、そしてやっと上の写真までたどり着いたのですな。

僕ちゃんのココロも折れず見事負けなかったのですが、積み重なる出費には完全に負けて破産寸前。

この残骸を見よっ!
次やるならポリカーボネイトにしようとココロに誓うとしやであった。

ウホ~!
すごいモンが出来ちゃったんじゃん!?

結構ダークな色合いになっちゃったのね。
そう、これでイイのです。なんつったって今回のテーマは『夜の蝶』ですから。

詳しくは後でお話ししましょう。

2mm厚のアルミに2mm厚のアクリルですからね。こんなに分厚くなっちゃいましてこの後またもや試練があるのですが、その先に実はビックリするような未来が待っていようとは!

小出しにしてすいませんね。

でも小出しっつってもこんなに長くなっちゃってるので許してちょ。

またね。

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